不登校

群馬県の不登校支援|県の補助はフリースクールの側に出る。対象13施設の月謝と、前橋市の交通費補助、高校生も使えるつなサポ

杉野 一樹

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子どもが学校に行けていない。群馬県で、フリースクールにお金の補助はあるのか。どこに相談すればいいのか。

そういう方に向けて書きます。

先に答えです。群馬県のフリースクールの補助は、施設に出る仕組みです。対象の施設に通っても、親の月謝が補助の分だけ安くなる仕組みではありません。

ただし、補助の対象になる条件は、施設を選ぶ物差しとして使えます。対象の施設と月謝、市の補助、家から使えるオンラインの居場所を順に書きます。

この記事で分かること
  • 県の補助は施設の運営費などに出る。対象になるには「出席扱いの実績」などの条件がある
  • 令和8年度の対象は13施設。県の冊子の月謝は、いちばん多く通うコースで月3万円〜6万円台
  • 親に出るお金は、前橋市の交通費の補助(就学援助などを受ける世帯)。住む市で違う
  • 家から出にくい子には、高校生まで使える「つなサポ」がある。申し込みは在籍校から

先に答え:県の補助は施設に出る。月謝は施設ごと

群馬県教育委員会は、フリースクール等支援事業補助金を出しています。補助するのは、施設の運営費や事業費の半分です。

上限は1施設100万円です。

申し込むのは施設です。令和8年度の募集は、5月で締め切られています。

県はこの補助のページで、不登校を「UniPath(ユニパス)」と呼んでいます。県の資料を読むときに出てくる言葉です。

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補助 お金が出る先 親から見た違い
群馬県施設(運営費・事業費の半分)月謝は施設が決める。親の申請はない
前橋市保護者(通う交通費)生活保護か就学援助を受けている世帯が対象
太田市施設(市内の非営利の施設)月謝は施設が決める。親の申請はない

補助の形は自治体によって違います。全国の例は不登校のフリースクールにまとめました。

県の補助の条件は、施設を選ぶ物差しになる

県の補助を受けるには、施設が次の条件をすべて満たす必要があります。書類の審査と、現地の調査もあります。

  • 在籍校で「出席扱い」と認められた子が、実際に通っている(申請前の12か月の実績)
  • 原則として週3日以上、平日の日中に開いている
  • 月1回ほど、保護者と学校に様子を伝えている
  • 入会金や授業料が明確になっている
  • 親族以外の子への支援を、1年以上続けている
  • 職員が代表者を含めて複数いる
  • 体罰や虐待、性加害などをした職員がいない

いちばん大きいのは、出席扱いの実績が条件になっていることです。出席扱いを決めるのは在籍校の校長です。実績があれば、学校とのやりとりに慣れているといえます。

補助の対象でない施設を見学するときも、同じことを聞けます。出席扱いの国の要件は不登校の出席扱いに書きました。

令和8年度の対象は13施設。冊子の月謝を並べる

県が2026年8月に出した採択一覧を見ます。

対象は13施設です。市ごとに見ると、高崎市が5つでいちばん多くなっています。

市 施設
前橋市フリースクールこらんだむ前橋校
高崎市ぐんま里山学校、Small School MIRAI、心スマイルの家、フリースクールこうぇる、Avenir
伊勢崎市学園てぃーだ
桐生市NEXTAGE SCHOOL、フリースクールあんしゃ
太田市フリースクールこらんだむ太田校、太田フリースクールあおば
館林市まなビバ!シリウス、ありがと学舎

月謝は、いちばん多く通うコースで月3万円〜6万円台

県は、前の年度の対象施設を紹介する冊子を出しています。そこに載っている料金を、2026年度も対象の11施設について並べました。

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施設(市) 開いている日 いちばん多く通うコースの月額 入会金
こらんだむ前橋校(前橋)平日(水曜を除く)37,000円50,000円
こらんだむ太田校(太田)平日(木曜を除く)33,000円(太田市内は26,400円)50,000円(市内は40,000円)
ぐんま里山学校(高崎)月〜金週5日 40,000円30,000円
こうぇる(高崎)月〜金週5日 55,000円35,000円
Small School MIRAI(高崎)月〜金週5 58,500円+施設管理費3,500円12,000円(年ごと)
学園てぃーだ(伊勢崎)月・水・金週3回 30,000円50,000円
あんしゃ(桐生)月〜木週4回 33,000円35,000円
NEXTAGE SCHOOL(桐生)平日 13時30分〜15時30分30,000円10,000円
ありがと学舎(館林)月・水・金1日2,000円(昼食込み)30,000円
まなビバ!シリウス(館林)月〜木対面は1コマ1,000円15,000円
心スマイルの家(高崎)個別授業が中心週1回45分で10,000円〜(小学生)なし

月額で決まっている8施設を比べました。いちばん多く通うコースの月額は、次の幅です。

  • 下限:月3万円
  • 上限:月6万2,000円

ただし、週3日の施設も週5日の施設もあります。一日あたりの値段は、かなり違います。

料金は2025年8月の冊子のものです。いまの料金と、きょうだい割引などの減免は、見学のときに施設に聞いてください。

Avenirとあおばは令和8年度からの対象で、冊子に料金が載っていません。また、冊子にあった「ぱれっと」と「みらいば」は、2026年度の採択一覧にありません。

市の補助:親にお金が出るのは前橋市の交通費

前橋市:通う交通費を、就学援助の世帯に補助

前橋市には、教育支援教室等利用者支援事業補助金があります。フリースクールや市の教育支援教室に通う交通費を、保護者に補助します。

対象は、前橋市に住み、生活保護か就学援助を受けている世帯です。所得の条件がある点に注意してください。

項目 内容
金額自宅から施設までの直線距離1kmごとに1日50円
上限1日500円、1か月10,000円
対象の日学校の授業がある平日(土日祝と長期休みを除く)
対象の施設市の教育支援教室4つ、県の補助の対象施設、市長が認めた施設

例えば、直線で3.5kmなら、切り上げて4kmです。

この場合は、一日あたり200円です。

ひと月に10日通えば、2,000円になります。

申請は年3回に分けて、施設が作る通所の記録を付けて出します。

2026年度の2回目の申請期間は、次のとおりです。

  • 2回目:令和9年1月4日から15日

市立の小中学校に通う子は、在籍校か教育支援教室に出します。市立以外の学校の子の出し先は、次のとおりです。

  • 市の青少年支援センター:027-212-4039

市のページの対象施設の表には、ぱれっととみらいばも入っています。県の採択一覧とは違うので、通っている施設が対象かは前橋市に確かめてください。

太田市:市内の施設に補助。高崎市は「検討」

太田市は、市内のフリースクールに補助を出しています。こちらは県と同じく施設に出る補助です。

対象は、2年以上の実績がある非営利の施設で、利用料が比較的低いところです。令和7年度は、太田フリースクールあおばと、こらんだむ太田校に出ています。

高崎市は、家庭への補助を求める市民の声に「今後検討」と答えています(令和6年12月)。回答した当時の内容なので、今の状況は市の学校教育課に聞いてください。

家から出にくいなら:高校生まで使える「つなサポ」

県総合教育センターは、「つなサポ」というオンラインの居場所を開いています。3Dのメタバース(仮想空間)に、アバターで入ります。

対象は、県内の小学校・中学校・高校などに在籍する子です。高校生も使える点が、市町村の教育支援センターと違います。

項目 内容
対象原則として30日以上、学校に通えていない子。在籍校の校長が適当と判断した子
入れる時間平日の10時〜12時、13時〜16時
できること自分のペースの学習、個別の相談、イベントや交流
費用通信費は家庭の負担。自宅のパソコンか、学校から借りたタブレットなどを使う

入り方は、保護者が在籍校に「つなサポを使いたい」と伝えるところから始まります。学校で話し合ったあと、家庭と学校が書類を作ります。

そのあと、学校と県の職員、保護者で「入室前会議」をします。パスコードの入った決定通知が、学校に届きます。

スタッフは毎月、入退室の時刻や活動の様子を在籍校の校長に報告します。出席扱いにするかは、その報告をもとに校長が決めます。

申し込みは年度ごとです。次の年度も使いたいときは、もう一度申し込みます。

相談したいとき:18歳まで使える「つなぐん」

県教育委員会は、令和6年度に心と学びのサポートセンター「つなぐん」を開きました。18歳までの子と、その保護者が相談できます。

窓口 連絡先
つなぐん相談ダイヤル0270-26-9200
24時間子供SOSダイヤル0120-0-78310
来所相談相談ダイヤルに電話して申し込む
メール相談つなぐんのサイトの相談フォーム

小中学生が通える公的な場所として、県内に43か所の教育支援センターがあります。利用は在籍校か、市町村の教育委員会を通して申し込みます。

この数は、2026年8月時点です。

教育支援センターの仕組みは不登校の「支援センター」はどこ?に書きました。高校のことは群馬の通信制高校にまとめています。

注意
  • 施設の料金は、県の紹介冊子(2025年8月)に載っていたものです。変わっていることがあります
  • 補助の対象施設は年度ごとに決まります。この記事は令和8年度の採択一覧(2026年8月12日)で書いています
群馬県で不登校の相談に最初に動く4つ。つなぐん相談ダイヤルに電話、県の補助の対象13施設から見学先を選んで出席扱いの実績や報告を聞く、住んでいる市に親への補助があるか聞く(前橋市は交通費)、在籍校につなサポを使いたいと伝える
群馬県で最初に動く4つ。相談とフリースクール、お金と家から出にくいとき。

最初に動く順番

  1. 相談先に迷ったら、つなぐん相談ダイヤル(0270-26-9200)に電話する
  2. フリースクールを考えるなら、県の対象13施設から見学先を選び、条件の項目を聞く
  3. 前橋市に住んでいて就学援助を受けているなら、交通費の補助の対象か市に聞く
  4. 家から出にくいなら、在籍校に「つなサポを使いたい」と伝える

まとめ

  • 群馬県のフリースクール補助は、施設に出る。親が払う月謝は施設が決める
  • 補助の条件(出席扱いの実績、週3日以上、月1回の情報提供など)は、施設を選ぶ物差しになる
  • 令和8年度の対象は13施設。冊子の月謝は、いちばん多く通うコースで月3万円〜6万2,000円
  • 親に出るお金は、前橋市の交通費補助(生活保護か就学援助の世帯、月1万円まで)
  • 高校生まで使えるオンラインの居場所「つなサポ」がある。申し込みは在籍校から、年度ごと
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出典

  • 群馬県教育委員会 生涯学習課「令和8年度群馬県フリースクール等支援事業補助金」(2026年4月1日更新)。趣旨(UniPath(不登校)の表記)、募集期間、補助対象施設・補助対象者の要件、基本枠(2分の1、上限100万円)と上乗せ支援枠、審査(書面審査・現地調査)
  • 群馬県「令和8年度群馬県フリースクール等支援事業補助金の募集について」(報道提供、2026年4月1日)。令和7年度の採択数(基本枠13、上乗せ支援枠3)、企業版ふるさと納税による事業
  • 群馬県「令和8年度群馬県フリースクール等支援事業補助金採択一覧」(2026年8月12日更新)
  • 群馬県教育委員会 生涯学習課「フリースクールの紹介」(2025年8月22日更新)と紹介冊子(令和7年度の対象施設)。各施設の開所日、料金、対象
  • 前橋市教育委員会「教育支援教室等利用者支援事業補助金のお知らせ(令和8年度)」(2026年8月5日更新)
  • 太田市「フリースクール等民間施設事業費補助金交付申請」(2026年5月15日更新)
  • 高崎市「フリースクールの利用費用の支援に関して(令和6年12月)」(市への意見と回答)
  • 群馬県総合教育センター「つなぐん」サイト(保護者の相談)、「つなサポ」サイト、「つなサポ 家庭向け説明資料」(令和8年9月改訂)
  • 群馬県教育委員会 義務教育課「すべての子どもたちが学び続けるために」(2026年8月28日更新)
  • 群馬県総合教育センター「県内の市町村教育支援センター」(令和8年8月26日現在、43か所)
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杉野 一樹(ペンネーム)
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不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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