通信制高校

N高から大学へ行ける?指定校推薦の一覧は非公表。大学進学率45%のうち約15ポイントはZEN大学、東大合格は年1〜7人

N高から大学へ。推薦・東大・ZEN大学
杉野 一樹

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N高から大学に行けるのか。指定校推薦はあるのか。東大には何人受かっているのか。

そう考えている中学生・高校生と保護者に向けて、N高の公式の発表と国の統計で確かめられることをまとめます。

先に答えです。N高から大学には行けます。ただ、指定校推薦でどの大学に枠があるかは公表されていません。大学進学率の数字には、同じ学園が運営するZEN大学への進学が大きく入っています。

この記事で分かること
  • 指定校推薦の大学の一覧と枠の数は、公式の公開ページに無い
  • 2025年3月卒の大学進学率は45.54%。ZEN大学(同じ学園のオンライン大学)への進学を除くと30.02%
  • ZEN大学を除いた30.02%は、全国の通信制高校(24.3%)より高く、全日制・定時制(62.6%)より低い
  • 東大の合格者は、人数が分かる年で1〜7人。2026年は3人
  • 学園内の塾「N塾」を1年使うと、最低でも34万円ほどかかる
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先に答え:大学には行ける。数字は中身を分けて読む

N高・S高・R高の3校をまとめて、N高グループと呼びます。大学の合格者や進学率も、3校を合わせた数字で発表されています。

N高から大学への進学について、公式の発表で確かめられることは次の5つです。

  • 指定校推薦の枠は「学校・年度・進路先によって異なります」と公式が書いている。大学の一覧は出ていない
  • 2026年の早稲田・慶應の合格のうち31名は、総合型選抜か学校推薦型選抜での合格だった
  • 2025年3月卒の大学進学率45.54%のうち、約15ポイントはZEN大学への進学
  • 東大の合格者は、2025年が7人、2026年が3人
  • 受験の勉強のために、学園内に有料の塾「N塾」がある

一つずつ見ていきます。

指定校推薦はある?大学の一覧は公表されていない

指定校推薦は、大学が決めた高校の生徒だけが出願できる推薦です。高校の中で選ばれた人が出願します。入試の分け方では「学校推薦型選抜」の一つです。

N高の公式コラムには、推薦について次のように書かれています。

  • 通信制高校だからといって、推薦入試が使えないわけではない
  • ただし、指定校推薦の枠組みは「学校・年度・進路先によって異なります」

どの大学に枠があるか、何人分あるかは、公式の公開ページに載っていません(2026年11月2日確認)。枠は年ごとに変わるものなので、去年あった大学が今年もあるとは限りません。

公表されている推薦の数は、総合型との合計だけ

N高グループは、2026年4月の速報で、推薦と総合型での合格の数を出しています。2026年3月31日時点の数字です。

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大学 総合型選抜・学校推薦型選抜での合格 その大学の合格の合計
早稲田大学・慶應義塾大学31名91名
GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)29名313名

総合型選抜は、志望理由書や面接などで選ぶ入試です。早稲田・慶應では、合格の約3分の1が、一般選抜(筆記試験)ではない入試での合格でした(当サイトの計算)。

ただ、この31名には指定校推薦・公募の推薦・総合型選抜がまとめて入っています。指定校推薦だけの人数は分かりません。

国公立大学では、九州大学と筑波大学の推薦入試に合格した人がいます。京都大学の「特色入試」には、N高グループ研究部での活動を強みにして合格した人がいます。部活のことはN高の部活に書きました。

N高にも評定(成績)はある

指定校推薦では、ふつう高校の評定(5段階の成績)が出願の条件に使われます。

N高にも評定はあります。単位をもらう条件の一つが「評定(成績評価)が2以上」です。評定がいくつ必要かは、大学ごとに違います。

大学に進んだ割合:45%のうち約15ポイントはZEN大学

N高グループは、毎年、卒業生の進路の割合を出しています。「大学等進学」には、大学・短大と、その通信教育部が入ります。

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卒業した年 大学等に進んだ割合 ZEN大学への進学
2022年3月32.20%(ZEN大学は開学前)
2023年3月33.24%(開学前)
2024年3月34.85%(開学前)
2025年3月45.54%1,408名。除くと30.02%
2026年3月43.24%人数の公表なし(合格は1,788名)

2026年の数字は、2025年度に在籍していた4月入学の生徒のうち、2026年3月31日に卒業した人を数えています。

2025年に大学進学率が10ポイントほど上がったのは、ZEN大学への進学が加わったからです。ZEN大学を除くと30.02%で、前の年の34.85%より低くなります。45.54%と30.02%の差の約15ポイントが、ZEN大学の分です。

ZEN大学は、N高と同じ学園の関連校です。2025年に開学した「オンラインで学ぶ通信制大学」です。入試は志望理由と小論文で、授業料は年38万円です(システム利用料などを含む)。

ZEN大学を選んだ人が、ほかの大学に行けなかったという意味ではありません。家から学べる大学を選んだ人もいるはずです(当サイトの読み)。ただ、「N高は大学進学率が45%」という数字を見るときは、その約3分の1がZEN大学だと知っておくと読み違えません。

2026年3月卒の43.24%に、ZEN大学への進学が何人入っているかは発表されていません。

合格者の数でも同じことが言えます。2026年の「主要私立大学」の合格4,057名には、ZEN大学の合格1,788名が入っています。ZEN大学を除くと2,269名です(当サイトの計算)。

なお、N中等部からN高グループに上がって2026年に卒業した人は、大学等進学率が60.67%でした。N中等部は、同じ学園が運営する中学生向けのスクールです。

進路のほかの割合(専門学校・就職・浪人など)は、N高の評判の「進路決定率94%の中身」に書きました。

全国の高校と比べると

国の学校基本調査で、全国の高校の卒業生が大学等に進んだ割合を出しました。N高グループの2025年3月卒と同じ時期の卒業生です。

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卒業した学校 大学等に進んだ割合 通信制の大学を除くと
N高グループ(2025年3月卒)45.54%30.02%(ZEN大学を除く)
全国の通信制高校(2024年度の卒業生)28.6%24.3%
全国の全日制・定時制(2025年3月卒)62.6%62.6%

N高グループ以外の割合は、当サイトの計算です。全国の通信制高校は、卒業生9万1,809人のうち2万6,301人が大学等に進みました。通信教育部を除くと2万2,319人です。

ZEN大学を除いても、N高グループは全国の通信制高校より高い割合です。全日制・定時制と比べると、半分ほどです。

ただし、数え方が少し違います。N高グループの数字は4月に入学した生徒だけを数えています。国の数字は、その年度に卒業したすべての人です。

全国の通信制高校から大学・短大の通信教育部に進んだ人は、3,982人でした。ZEN大学は通信制の大学なので、N高グループからZEN大学に進んだ1,408人は、国の数え方ではこちらに入ると考えられます。そうだとすると、全国の3,982人の約35%がN高グループからZEN大学への進学です(当サイトの計算と読み)。

通信制高校全体の大学進学のことは、通信制高校から大学進学は難しい?にまとめました。

東大に受かったのは、人数が分かる年で1〜7人

N高グループの大学合格実績のページで、東京大学の合格者を年ごとに並べました。

入試の年 東京大学の合格者
2020年1名
2021年4名
2022年・2023年人数の記載なし
2024年1名
2025年7名
2026年3名

2026年3月にN高グループの高校を卒業した人は、1万1,141人です。合格者の数は生徒と卒業生の申告をもとにしていて、卒業したあとに受けた人も入ります。

2026年は、東京大学に3名、京都大学に3名が合格しました。この6名は、全員が「Class H」に入っていた生徒です。

Class Hは、難関大学をめざす生徒のための、学園内の集まりです。東大生や東大院生が受験生を支えます。月1回、共通テストから東大の入試までを意識したテストがあります。入る条件と費用は、公開ページでは確かめられませんでした。

ほかの大学の合格者数(国公立205名、早稲田・慶應91名など)は、1人が何校も受かればその数だけ数える「のべ人数」です。数え方はN高の偏差値の「数え方の注意」に書きました。

総合型選抜で受かる人が多い(通学コース)

総合型選抜は、志望理由書や面接などで選ぶ入試です。筆記試験の点数だけでは決まりません。

N高グループは、通学コースとオンライン通学コースの生徒について、総合型選抜での合格の割合を出しています。

  • 2025年の入試:合格のうち36%
  • 2026年の入試:合格のうち33.84%

学園は、課外活動や部活、職業体験の経験を入試で生かせたと説明しています。面接の練習と書類の添削も、メンターと職員が手伝ったそうです。

ただ、ネットコースの生徒の割合は公表されていません。ネットコースで推薦や総合型を考えている人は、入学前に聞いておくと安心です。

大学の説明を聞く場としては、学内の「大学オンライン合同説明会」があります。2025年度は4,575名の生徒が参加しました。

受験の勉強はどこでする?N塾の費用

N高の授業は、卒業に必要な科目が中心です。受験の勉強は、次の場から選びます。

  • ZEN Study(N高の授業で使うオンラインの学習システム)の課外授業。基礎から共通テスト、難関私立大学の対策まで、レベル別にある
  • +ONE授業。2026年4月からチケット制。難関大学対策講座や、志望理由書・面接の練習がある
  • N塾。学園内の個別指導の塾

N塾の料金は、N塾のサイトに出ています。N高グループの生徒の料金です。

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コース 中身 授業料(週1回) 入会金
個別ティーチング1対1の授業。教室かZoom月2万6,400円から。ほかに管理費3,300円2万6,400円
個別コーチング学習計画の管理、志望理由書・小論文・面接。Zoomだけ。N高グループの生徒だけが使える月2万6,400円から2万6,400円

N塾のサイトでは、総合型選抜と学校推薦型選抜を受ける人には、個別コーチングを勧めています。

一番安い料金で12か月使うと、個別コーチングは34万3,200円、個別ティーチングは38万2,800円です(当サイトの計算)。

N高のネットコースの学費は、学校のモデルで3年19万9,000円です(就学支援金を引いた額)。N塾を1年使うと、ネットコースの3年分の学費より多くかかります。学費のくわしいことはN高の学費に書きました。

塾を使うかどうかは、家庭の考え方しだいです。ただ、大学受験まで考えるなら、学費とは別にこのくらいのお金がかかる場合があると見ておくと安心です。

入学前に確かめる4つ

ここまでの話で、公式の公開ページに無かったことを4つにまとめました。説明会や個別相談で聞くときに使ってください。

N高に入学する前に確かめる4つ。行きたい大学の指定校推薦の枠、校内選考の時期と評定の付き方、ネットコースの推薦・総合型の実績、受験の勉強の場と費用
入学前に確かめる4つ。推薦の枠、校内選考と評定、ネットコースの実績、勉強の場と費用
  1. 行きたい大学の指定校推薦の枠(去年あったか。枠は年ごとに変わる)
  2. 校内選考の時期と、評定の付き方(評定の条件は大学ごとに違う)
  3. ネットコースの推薦・総合型の実績(公表されているのは通学コースの割合だけ)
  4. 受験の勉強の場と費用(N塾は月2万6,400円から。Class Hの入り方も)

よくある質問

Q. N高から指定校推薦で早稲田や明治に行けますか。

A. 大学ごとの枠は公表されていないので、分かりません。2026年は早稲田・慶應に31名、GMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政・学習院)に29名が総合型選抜か学校推薦型選抜で合格しました。そのうち何人が指定校推薦かは発表されていません。行きたい大学がある人は、去年の枠があったかを説明会で聞いてください。

Q. N高から東大に受かった人は何人いますか。

A. N高グループの大学合格実績のページでは、2024年が1名、2025年が7名、2026年が3名です。2026年の3名は、難関大学をめざす学園内の集まり「Class H」に入っていた生徒でした。

Q. ネットコースでも大学に行けますか。

A. 行けます。公式の「合格者の声」には、ネットコースから京都大学や東京理科大学に一般選抜で受かった人が載っています。ただ、総合型選抜の割合は、通学コースの分しか公表されていません。

Q. N高の生徒なら、ZEN大学には必ず入れますか。

A. 必ず入れるとは書かれていません。ZEN大学は、N高と同じ学園の関連校で、オンラインで学ぶ通信制の大学です。入試は、志望理由と小論文です。2026年は、N高グループから1,788名が合格しました。

Q. 大学受験のために、塾に通わないといけませんか。

A. 通わないといけない決まりはありません。ZEN Studyの課外授業に、受験対策の授業があります。1対1で見てほしい人のために、学園内に有料の塾「N塾」があります。

Q. 通信制のN高でも評定(成績)は付きますか。

A. 付きます。単位をもらう条件の一つが「評定が2以上」です。指定校推薦で必要な評定は、大学ごとに違います。

まとめ

  • N高から大学には行ける。ただ、指定校推薦の大学の一覧と枠は公表されていない
  • 2026年は、早稲田・慶應の合格91名のうち31名が総合型か学校推薦型での合格。指定校推薦だけの数は分からない
  • 2025年3月卒の大学進学率45.54%のうち、約15ポイントはZEN大学。除くと30.02%
  • 30.02%は、全国の通信制高校(24.3%)より高く、全日制・定時制(62.6%)より低い
  • 東大の合格者は、2025年が7名、2026年が3名
  • N塾を1年使うと、最低でも34万円ほどかかる

大学まで考えてN高を選ぶなら、行きたい大学の推薦の枠と受験の勉強にかかるお金を、入学前に聞いておくことが大切です。入試の形はN高の偏差値、コースの違いはN高のネットコースと通学コースの違いに書きました。

ネット×リアルで高卒資格+進路実現!KADOKAWA・ドワンゴが贈る通信制高校【N高等学校】

KADOKAWAとドワンゴが運営する広域通信制です。対象は中学3年生から高校生・高校中退の人。資料を請求しても入学の義務はありません。

出典

  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「大学合格実績」。2026年と2025年の合格者数(国内は2026年5月19日時点)、2020年・2021年・2024年の東京大学の合格者数、合格者の声、「申告に基づいて集計」「のべ人数」の注意。2026年11月2日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「進路実績(進学・就職)」。2026年3月卒の進路の円グラフ(大学等進学43.24%、分母1万1,476人)と「大学等進学」の範囲。2026年11月2日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「N/S高等学校、2021年度進路実績を公開」(2022年5月25日)、「2022年度 進路実績を公開」(2023年5月25日)、「2023年度 進路実績を公開」(2024年5月24日)。大学等進学32.20%・33.24%・34.85%
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「N高グループ 2024年度 進路実績を公開」(2025年5月29日)。大学進学率45.54%、ZEN大学へ1,408名、ZEN大学を除いた大学進学率30.02%、東京大学7名
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「2024年度大学入試合格実績速報を公開」(2025年4月2日)。通学コースとオンライン通学コースの合格のうち36%が総合型選抜
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「N高グループ 2026年 大学入試合格実績速報を公開」(2026年4月2日、3月31日時点)。早稲田・慶應31名、GMARCH29名が総合型選抜・学校推薦型選抜、早稲田・慶應91名、GMARCH313名、通学コースとオンライン通学コースの合格のうち33.84%が総合型選抜、東京大学3名・京都大学3名はClass H所属、京都大学の特色入試、九州大学・筑波大学の推薦入試
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「開校10年のN高グループ 2026年 進路実績を公開」(2026年7月9日)。ZEN大学合格1,788名、N中等部から進学した卒業生の大学等進学率60.67%、大学オンライン合同説明会4,575名、ZEN Studyの受験対策、Class H
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式コラム「N高の特別奨学生制度とは?」(2026年7月27日)。指定校推薦の枠組みについての記述
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「必修授業」。単位認定の要件「評定(成績評価)が2以上」。2026年11月2日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「+ONE授業」。2026年4月からのチケット制、講座の例。2026年11月2日確認
  • N塾「個別ティーチングコース」「個別コーチングコース」。N高グループ生の授業料・管理費・入会金、コーチングはN高グループ生のみ。2026年11月2日確認
  • ZEN大学 公式サイト。「オンラインで学ぶ通信制大学」、授業料年38万円、入試は志望理由と小論文。2026年11月2日確認
  • 文部科学省「令和7年度学校基本調査」表297(高等学校 通信制)・表283(全日制・定時制)「状況別卒業者数」(e-Stat)。割合は当サイトの計算
  • N高グループの卒業生数1万1,141人は「令和七年度 合同卒業式を大阪府で挙行」(2026年3月31日)による
  • 割合・費用の合計は、上の資料を当サイトで計算したものです
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杉野 一樹(ペンネーム)
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不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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