不登校

愛知県の不登校支援|中3の欠席が半分以上なら、公立高校は全校で入試の配慮。2026年度新設の「みらいルーム」とメタバース

杉野 一樹

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子どもが学校に行けていない。愛知県で、高校受験はどうなるのか。どこにもつながれていないとき、県の支援はあるのか。

そういう方に向けて書きます。

先に答えです。愛知県の公立高校入試には、欠席が多い人のための選抜方法があります。名前は「長期欠席者等にかかる選抜方法」です。

全日制・定時制・通信制の、すべての高校と学科で使えます。

また、県は2026年度に県の教育支援センターを作りました。「ステップステーションみらい」という名前で、どこにもつながっていない子のための場所です。順に書きます。

この記事で分かること
  • 中3の「欠席等の日数」が半分以上なら、公立高校の入試で配慮を申請できる
  • 「欠席等の日数」には、教育支援センターに通った日や、自宅でICT学習をした日も入る
  • 県の「みらいルーム」は、どこにも通っていない小中学生が週5日使える。利用料なし
  • 中学生向けに、県のメタバース「ONE STEP みらい」もある

先に答え:高校入試の配慮と、県の新しい居場所

愛知県の不登校の支援は、住んでいる市町村と、県の2段になっています。

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支援 誰がやっているか 対象
教育支援センター(適応指導教室)市町村その市町村の小中学生
みらいルーム、ONE STEP みらい県(2026年度から)どこにもつながっていない子
長期欠席者等にかかる選抜方法県の公立高校入試中3の欠席等が半分以上の人

名古屋市に住んでいる場合は、市の支援も使えます。フリースクールの補助などは名古屋市の不登校支援にまとめました。

高校入試:欠席等が半分以上なら、全校で配慮を申請できる

長期欠席者等にかかる選抜方法は、愛知県の公立高校入試の仕組みです。全日制の一般選抜、定時制、通信制の、すべての高校・学科で実施しています。

申請できる人

次の2つに当てはまる人が申請できます。

  • 中学校を卒業する見込みの人、または卒業した人
  • やむを得ない事情で、中学3年生の「欠席等の日数」が、出席しなければならない日数の半分以上の人

「欠席等の日数」には、教育支援センターの日も入る

ここが大事な点です。県のリーフレットでは、学校を休んだ日のほかに、次の日も「欠席等の日数」に入ります。

  • 保健室登校などの、別室に登校した日
  • 教育支援センターなどで、相談や指導を受けた日
  • 自宅で、ICTなどを使って学習した日

出席扱いになっている日でも、この3つに当たれば数えられると読めます。出席扱いかどうかで迷わず、まず中学校の先生に申請できるか相談してください。

どんな配慮があるのか

この選抜方法を使うと、次のような配慮があります。

  • 面接がある高校では、個人面接になる
  • 調査書の「学習の記録」は参考として扱う

申請は、出願のときにWeb出願システムで行います。「長期欠席者等選抜申請」をして、「欠席に関する自己申告」も登録します。自己申告には、欠席の理由や志望の動機を書きます。

私立高校の入試は、この仕組みの対象ではありません。私立は学校ごとに違うので、説明会や個別相談で聞いてください。

欠席日数の全国の扱いは不登校でも高校受験はできる?に書きました。

みらいルーム:どこにも通っていない小中学生が、週5日使える

みらいルームは、県の教育支援センターの中にある居場所です。2026年度に始まりました。

項目 内容
対象県内の小中学校などに在籍し、長く不登校で、校内外の教育支援センターなどに通っていない小中学生
開室月〜金の10時〜14時(祝日と長期休みを除く)。いつ来ても帰ってもよい
活動読書、ものづくり、集団ゲーム、運動、個別学習、イベント
費用利用料なし(調理の材料費や行事の費用は実費)

臨床心理士や社会福祉士が、子どもと保護者の面談もします。

使うまでの流れは、次のとおりです。

  1. 電話で相談するか、見学・体験を予約する(0564-83-9747)
  2. 在籍校を通して、申請書を出す

利用の様子は、月1回ほど在籍校に報告されます。出席扱いにするかは、在籍校の判断です。

市町村の教育支援センターに通えている子は、原則として対象ではありません。「どこにもつながっていない」ときの場所だと考えてください。状況によっては相談に応じるとされています。

中学生は、メタバースの「ONE STEP みらい」も

県は、中学生向けにメタバース「ONE STEP みらい」も開いています。自宅から、アバターで参加します。

項目 内容
対象県内の中学生で、長く不登校で、校内外の支援につながっていない生徒
期間2期:2026年9月1日〜12月18日、3期:2027年1月12日〜3月19日
時間月・水・金は10時〜15時(授業や相談)、火・木は10時〜12時(自主活動)
費用端末と通信費は家庭の負担(学校が認めれば、学校の1人1台端末も使える)

臨床心理士とのオンライン相談もあります。自習用に、オンライン教材の「eboard」も使えます。

申し込みは、保護者が在籍校に伝え、在籍校から申請書を出します。登録の申請は、期間の外でも受け付けています。

使うときは、メタバースでの表示名(4文字以内のニックネーム)を決めておきます。IDとパスワードは、在籍校から受け取ります。

家に来てくれる「ホームフレンド」

家から出にくい子には、県のホームフレンドがあります。大学生のボランティアが、家を訪ねて話し相手や遊び相手になります。

ホームフレンドは、教育や福祉、心理の仕事を目指す学生です。教員OBの家庭教育コーディネーターと一緒に訪問します。学生だけで来ることはありません。

希望するときは、学校か、県の家庭教育相談電話に連絡します。

  • 電話:052-961-0900
  • 受付:平日の9時〜16時

市町村の教育支援センターの仕組みは不登校の「支援センター」はどこ?に書きました。県内の通信制高校は愛知の通信制高校にまとめています。

注意
  • 入試の選抜方法は、2024年10月改訂の県のリーフレットで書いています。受験する年度の要項で確かめてください
  • みらいルームとONE STEP みらいは、2026年度に始まった事業です。内容が変わることがあります
愛知県で不登校の支援に最初に動く4つ。中3なら長期欠席者等にかかる選抜方法を中学校の先生に相談(欠席等が半分以上、全校・全学科)、どこにも通えていないならみらいルームに電話、中学生はONE STEP みらいを在籍校に伝える、家庭教育相談電話でホームフレンドを聞く
愛知県で最初に動く4つ。高校入試と県の居場所、家から出にくいとき。

最初に動く順番

  1. 中3なら、中学校の先生に「長期欠席者等にかかる選抜方法」を申請できるか相談する
  2. どこにも通えていないなら、みらいルームに電話で相談する
  3. 中学生で家から出にくいなら、在籍校にONE STEP みらいを使いたいと伝える
  4. 話し相手がほしいなら、家庭教育相談電話でホームフレンドを聞く

まとめ

  • 愛知県の公立高校入試には、中3の欠席等が半分以上の人のための選抜方法がある。全校・全学科で使える
  • 「欠席等の日数」には、別室登校、教育支援センター、自宅のICT学習の日も入る
  • 配慮は、個人面接と、調査書の学習の記録を参考として扱うことなど。私立は対象外
  • 県のみらいルームは、どこにも通っていない小中学生が週5日、無料で使える
  • 中学生はメタバースのONE STEP みらい、家にはホームフレンドが来てくれる
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出典

  • 愛知県教育委員会・名古屋市教育委員会・豊橋市教育委員会「長期欠席者等にかかる選抜方法について」(リーフレット、2024年10月改訂)。実施する課程、配慮の内容、申請できる者、「欠席等の日数」に含まれる日、Web出願での申請と「欠席に関する自己申告」
  • 愛知県教育委員会 義務教育課「8.欠席日数が多い生徒が高校受験をする際の配慮について」(2026年7月2日更新)、「5.不登校児童生徒の学びの場について」(2026年4月23日更新)、「7.不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について」(2026年4月23日更新)
  • 愛知県総合教育センター「ステップステーションみらい」「みらいルーム(教育相談棟内)」「メタバース教育支援『ONE STEP みらい』」(いずれも2026年8月31日更新)
  • 愛知県教育委員会 あいちの学び推進課「不登校児童生徒の話し相手、遊び相手となるホームフレンドを派遣します」(2026年4月18日更新)
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杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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