不登校

不登校支援の仕事と資格。スクールカウンセラーの基本の配置は週4時間です

杉野 一樹

不登校の子を支える仕事がしたい。どんな職があって、どんな資格が要るのか。

この記事は、支える側として働きたい人に向けて書きます。

先に答えです。公的な仕事の多くは、時間単位で1年ごとに任用される形です。

スクールカウンセラーの基本の配置は、1校あたり週4時間です。

この記事で分かること
  • 公的な仕事は、カウンセラー、ソーシャルワーカー、教育支援センター、校内の支援員の4つ
  • 国の基本の配置は、カウンセラーが週4時間、ソーシャルワーカーが週3時間
  • カウンセラーは心理、ソーシャルワーカーは福祉の資格が基本
  • 東京都のカウンセラーは、1回7時間45分で日額45,700円(令和7年度実績)
  • 求人の入口は、自治体の「会計年度任用職員」の募集
学校に行かなくなったあとの4つの段階。いま、学び直し、進路、その先
学校に行かなくなったあとの4つの段階。この記事は、支える側から見た「いま」の話です。

公的な仕事は、4つの型がある

学校や自治体で、不登校を支える仕事を並べます。

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仕事 働く場所 主な資格
スクールカウンセラー学校、教育支援センター公認心理師、臨床心理士
スクールソーシャルワーカー学校、教育委員会社会福祉士、精神保健福祉士
教育支援センターの職員自治体の施設自治体の募集による
校内教育支援センターの支援員学校の中の部屋自治体の募集による

カウンセラーは心の相談、ソーシャルワーカーは家庭や関係機関とのつなぎ役です。

支援員と教育支援センターの職員は、国の資料に資格の決まりが書かれていません。要件は、募集する自治体ごとに確かめます。

国の基本の配置は、週3〜4時間

文部科学省の予算資料に、配置の考え方が書かれています。

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仕事 基本の配置 重点的に置く学校
スクールカウンセラー全公立小中学校に週4時間1万1,300校に週4時間を上乗せ
スクールソーシャルワーカー全中学校区に週3時間1万1,000校に週3時間を上乗せ

重点的に置く学校のうち、いじめ・不登校への対策の分は次のとおりです。カウンセラーが7,000校、ソーシャルワーカーが5,000校です。

つまり、1校にフルタイムでいる形は基本ではありません。同じ資料は「フルタイム等の任用も促し」と書いています。

教育支援センターへの配置も増えています。ソーシャルワーカーは年42日から63日に増やす計画です。

必要な資格

スクールカウンセラー

国の実施要領では、次のいずれかから選ぶとされています。

  1. 公認心理師
  2. 臨床心理士
  3. 精神科医
  4. 児童生徒の心理に詳しい大学の教員など
  5. 都道府県などが同等以上と認めた人

資格がなくても、「スクールカウンセラーに準ずる者」として選ばれる道があります。

たとえば大学院の修士課程を出て、心理か子どもの相談の業務を1年以上している人です。大学を出て5年以上の経験がある人も含まれます。

ただし、資格のある人を選ぶより合理的な場合に限る、とされています。

スクールソーシャルワーカー

福祉の資格を持つ人から選ぶとされています。社会福祉士、精神保健福祉士、こども家庭ソーシャルワーカーなどです。

地域の事情によっては、福祉や教育の分野で実績がある人も選ばれます。

仕事の中身は5つに整理されています。

  • 子どもが置かれた環境への働き掛け
  • 関係機関とのつなぎと調整
  • 学校の中のチームづくり
  • 保護者や先生への支援と情報提供
  • 先生向けの研修

報酬の実例:東京都のスクールカウンセラー

東京都教育委員会の募集要項から、勤務と報酬を抜き出します。

項目 内容
勤務1校あたり年間38回。1回7時間45分
報酬1回につき日額45,700円(令和7年度実績)
経験者加算なし
任用1年以内(会計年度任用職員)

1校だけなら年38回です。複数の学校を担当して、日数を組み立てる働き方になります。

報酬や回数は自治体ごとに違います。応募する地域の募集要項で確かめてください。

求人の探し方

公的な仕事の多くは、自治体が「会計年度任用職員」として募集します。

  1. 都道府県の教育委員会の採用ページ(スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー)
  2. 市区町村の採用ページ(教育支援センターの職員、学校の支援員)

時期は自治体ごとに違います。東京都のカウンセラーは、翌年度の募集要項が10月に出ていました。

求人サイトより先に、働きたい地域の教育委員会のページを見てください。公的な求人は、そこが一番早く確実です。

数字で見る、仕事の量

支援の量は増えています。

文部科学省によると、カウンセラーの相談対応は417万件あまりでした(令和6年度)。

ソーシャルワーカーの対応は31万件あまりです。

予算も増えています。カウンセラーとソーシャルワーカーの予算は、令和8年度で88億円です。

校内の支援員の配置経費は、4億円から13億円に増やして要求されています。

校内の部屋の設置状況は別室登校は公立小中の58.7%に部屋があるにまとめました。

応募する前に確かめる4つ

不登校支援の仕事に応募する前に確かめる4つ。どの型の仕事か(心理・福祉・センター・支援員)、資格の要件(募集要項の応募資格を見る)、勤務の回数と時間(1校あたり年に何回か)、任用の期間(1年ごとの任用が多い)
応募する前に確かめる4つ。公的な仕事の多くは、時間単位で1年ごとの任用です。
  1. どの型の仕事か(カウンセラー、ソーシャルワーカー、センター、支援員)
  2. 資格の要件(募集要項の「応募資格」を見る)
  3. 勤務の回数と時間(1校あたり年何回か)
  4. 任用の期間(1年ごとの任用が多い)

よくある質問

Q. 資格がなくても不登校支援の仕事はできますか。

A. 支援員や教育支援センターの職員は、国の資料に資格の決まりがありません。要件は募集要項で確かめます。

Q. スクールカウンセラーは常勤ですか。

A. 国の基本の配置は1校あたり週4時間です。複数の学校を担当する働き方が中心です。

Q. 教員免許は要りますか。

A. カウンセラーとソーシャルワーカーの国の要件に、教員免許は入っていません。教員として教える道は、通信制高校の教員は1万9,081人にまとめました。

Q. 民間のフリースクールで働く道はありますか。

A. あります。資格や条件は施設ごとに違います。

公的な支援との関係は不登校の「支援」は5つの層にまとめました。

まとめ

  • 公的な仕事は、カウンセラー、ソーシャルワーカー、教育支援センター、校内の支援員の4つ
  • 国の基本の配置は、カウンセラーが週4時間、ソーシャルワーカーが週3時間
  • カウンセラーは心理、ソーシャルワーカーは福祉の資格が基本。準ずる者の道もある
  • 東京都のカウンセラーは年38回、日額45,700円(令和7年度実績)
  • 求人は、自治体の会計年度任用職員の募集から探す

出典

  • 文部科学省「令和8年度 スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーによる教育相談体制の充実」(予算資料)。予算額88億円(前年度86億円)、SCの基礎配置(全公立小中学校、週4時間)と重点配置11,300校(いじめ・不登校対策7,000校ほか)、SSWの基礎配置(全中学校区、週3時間)と重点配置11,000校(いじめ・不登校対策5,000校ほか)、教育支援センターへの配置(SSW年63日、前年度42日)、フルタイム等の任用の促進、国1/3・都道府県等2/3の負担
  • 文部科学省「スクールカウンセラー等活用事業実施要領」(令和8年2月17日一部改正)。スクールカウンセラーの選考(公認心理師、臨床心理士、精神科医、大学の教員等、同等以上と認めた者)、スクールカウンセラーに準ずる者の選考(大学院修士課程修了+1年以上、大学・短大卒+5年以上、医師+1年以上等)
  • 文部科学省「スクールソーシャルワーカー活用事業実施要領」。選考(社会福祉士、精神保健福祉士、こども家庭ソーシャルワーカー等。地域の実情に応じ福祉・教育分野の実績がある者も可)、職務の内容
  • 東京都教育委員会「令和8年度東京都公立学校スクールカウンセラー選考実施要項」(令和7年10月)。勤務(1校当たり年間38回、1回7時間45分)、報酬(令和7年度実績 日額45,700円、経験者加算なし)、通勤費、任用期間、応募資格
  • 文部科学省「COCOLOプランの進捗状況」(令和7年11月)。SCの相談対応件数(令和6年度 4,173,783件)、SSWの対応件数(312,145件)、校内教育支援センター支援員の配置経費(4億円→13億円、令和8年度概算要求)
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杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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