通信制高校

N高の評判は?「やめとけ」と言われる理由を、卒業率・費用・先生の数で確かめた。入学した人の86%が3年で卒業

N高の評判 卒業率・費用・先生の数で確かめる
杉野 一樹

この記事には広告(PR)が含まれます。

N高を考えている。でも、ネットで「やめとけ」という声も見かける。本当のところはどうなのか。

そういう人に向けて、学校が公表している数字で確かめられることを並べます。口コミそのものは載せません。口コミは一人ひとりの体験なので、数字で確かめられる部分だけを見ます。

先に答えです。2022年度にN高とS高に入学した人のうち、3年で卒業したのは86.14%でした。7人に1人ほどは、3年では卒業していない計算です。

「やめとけ」と言われる理由の多くは、次の2つに当たります。

  • ネットコースは自由な分、レポートを自分で進める必要がある
  • 通学コースは、初年度に100万円を超える場合がある
この記事で分かること
  • 3年で卒業した割合は86.14%(2022年度に入学した人)
  • 常勤の先生1人あたりの生徒は、約40人
  • 通学コースの初年度は、週5日で102万8,000円
  • 進路決定率94%には、アルバイトと浪人が入っている
  • 2025年度にN高をやめた人は388人。在籍者の2.0%
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先に答え:卒業率は3つある

N高グループは、2025年4月のお知らせで、2024年度の卒業率を3つ出しています。N高とS高を合わせた数字です。

数え方 卒業率
1・2年次に必要な単位を取り、3年次になった生徒の卒業率98.95%
2022年度に入学し、2025年3月に卒業した割合86.14%
2つ目の割合から、転学・退学した生徒を除いた卒業率91.68%

入学した人を分母にしているのは、2つ目の86.14%です。3年次までたどり着いた人だけを見ると、ほぼ全員が卒業しています。

言いかえると、2022年度に入学した人の約14%は2025年3月に卒業していません。転校した人、やめた人、卒業が延びた人が入っています(当サイトの読み)。

2026年春の卒業生については、卒業率の発表は見当たりませんでした。2026年3月の卒業生は、N高・S高・R高で1万1,141人です。

「やめとけ」と言われる点を数字で見る

1. レポートを自分で進める

ネットコースには時間割がありません。映像の授業を見てレポートを出す流れを、自分で進めます。

学校の標準の履修では、1年次のレポートは12科目で67回です。締め切りは、6月から12月までの毎月15日に来ます。

期限までにレポートを出せないと、その科目の単位は取れません。卒業できるかどうかは、ここで大きく分かれます。月ごとの本数はN高のレポートに書きました。

2. スクーリングは、どのコースにもある

「家から出なくていい学校」と思って入ると、スクーリングで驚くことになります。

N高のスクーリング(会場に行って受ける授業)は、ネットコースでも必ずあります。標準の履修では、3年間で22〜26日です。

2年次には、本校で泊まりのスクーリングがあります。N高の本校は沖縄の伊計島で、4泊5日です。参加費用は6万〜7万円ほどで、那覇空港までの交通費は別にかかります。くわしくはN高のスクーリングに書きました。

3. 通学コースは費用が大きい

ネットコースの学費は、国の就学支援金を引いた後で、3年間19万9,000円です。

通学のコース(週5・週3・週1+)は、ネットコースの学費に各コースの学費が足されます。この足される学費は、国の就学支援金(授業料の支援)の対象外です。学校の募集要項(2027年度)にある、入学した年の合計は次のとおりです。

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コース キャンパスに通う オンラインで受ける
週5コース102万8,000円70万円
週3コース80万3,000円55万6,000円
週1+コース36万8,000円28万円

通学のコースでは、このほかにMacBook Air(約16万円)を買う必要があります。

週5日キャンパスに通うと、初年度だけでネットコースの3年分の5倍を超えます(当サイトの計算)。コースごとの違いはネットコースと通学コースの違いに、学費の全体はN高の学費に書きました。

4. 先生1人が見る生徒が多い

学校は毎年、在籍者と教職員の数を公表しています。2026年5月1日時点の数字から、1人あたりの生徒を計算しました(当サイトの計算)。

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学校 在籍者 常勤の教育スタッフ 1人あたりの生徒
N高1万9,073人474人(うち教員免許あり251人)約40人(免許ありだと約76人)
S高1万3,213人327人(うち教員免許あり176人)約40人(免許ありだと約75人)

N高では、どの生徒にも複数のメンター(相談役の教育スタッフ)がつきます。それでも先生1人が約40人を見る数なので、相談は生徒から動かないと始まりにくいと考えておくほうが安全です(当サイトの読み)。

全国の通信制高校の先生の数は、通信制高校の教員にまとめました。

進路決定率94%の中身

N高グループは、2026年3月の卒業生の進路決定率を94.24%と公表しています。前の年は94.97%でした。

学校のページの円グラフを読むと、中身は次のとおりです。

進路 割合
大学等進学43.24%
専門学校など23.14%
就職11.22%
アルバイトなど8.66%
浪人7.09%
留学0.88%
その他0.24%
進路未決定5.52%

分母は1万1,476人です。2025年度に在籍していた4月入学の生徒で、2026年3月31日に卒業した人に限られます。

進路決定率94%には、アルバイトなど(8.66%)と浪人(7.09%)が入っています。進学・就職・留学に絞ると、78.48%です(当サイトの計算)。

94.24%という数字がまちがいというわけではありません。ただ「94%が進学か就職をした」という意味ではないので、読み方に気をつけてください。大学の合格実績の数え方は、N高の偏差値に書きました。

やめた人の数

学校の基本情報には、前の年度にやめた人の数も載っています。

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学校 在籍者(2026年5月1日) 2025年度の退学者 在籍者に対する割合
N高1万9,073人388人2.0%
S高1万3,213人333人2.5%
R高2,704人31人1.1%

割合は当サイトの計算です。在籍者は2026年5月、退学者は2025年度の数なので、目安として見てください。

口コミを読むときに確かめる3つ

口コミを読むときは、次の3つを確かめると自分に当てはまるかが分かります。

  1. どのコースの話か。ネットコースと通学コースでは、毎日の過ごし方も費用も大きく違う
  2. いつの話か。学費やスクーリングの決まりは、年度で変わることがある
  3. 誰が書いたか。学校のページにある「生徒の声」は、学校が選んで載せたもの

通信制高校そのものの「やめとけ」については、通信制高校はやめとけ?に数字でまとめました。

合う人・合わない人

ここまでの数字から、当サイトはこう見ています。

合いやすい人

  • 毎月の締め切りに向けて、自分でレポートを進められる人
  • 学費をおさえて、空いた時間を別の勉強や活動に使いたい人
  • 困ったときに、自分からメンター(相談役の教育スタッフ)に相談できる人

合いにくい人

  • 時間割がないと、勉強を後回しにしてしまう人(通学コースなら時間割がある)
  • 先生が近くで声をかけてくれる環境を求める人
  • 通学コースの費用(初年度28万〜103万円ほど)が負担になる家庭

入学前に確かめる4つ

N高に入学する前に確かめる4つ。選ぶコースの初年度の費用(週5は102万8,000円)、レポートが遅れたときの扱い(期限までに出せないと単位が取れない)、スクーリングの会場と日数(3年で22〜26日)、相談のしかた(メンターに自分から)
入学前に確かめる4つ。コースと費用を先に決めます。
  1. 選ぶコースの初年度の費用(週5は102万8,000円)
  2. レポートが遅れたときの扱い(期限までに出せないと単位が取れない)
  3. スクーリングの会場と日数(3年で22〜26日)
  4. 相談のしかた(相談役のメンターに自分から)

よくある質問

Q. N高を卒業すると、普通の高校と同じ卒業資格ですか。

A. 同じです。N高・S高・R高は、学校教育法で定められた高等学校です。全日制と同じ高校卒業の資格が取れます。

Q. 卒業率98.95%は、入学した人のほぼ全員が卒業したという意味ですか。

A. 違います。98.95%は、3年次まで進んだ生徒の卒業率です。入学した人を分母にした割合は、86.14%です。

Q. 不登校だった子でも、続けられますか。

A. 学校は不登校だった生徒の人数や卒業率を出していないので、数字では答えられません。続けられるかは、毎月のレポートを出せるかが分かれ目です。通学コースのオンラインキャンパスなら、時間割があります。

まとめ

  • 2022年度に入学した人のうち、3年で卒業したのは86.14%
  • 常勤の先生1人あたりの生徒は約40人。相談は自分から動く形
  • 通学コースの初年度は、週5日で102万8,000円。コースの学費は就学支援金の対象外
  • 進路決定率94%には、アルバイトなどと浪人が入っている。進学・就職・留学は78%
  • 2025年度にN高をやめた人は388人で、在籍者の2.0%

「やめとけ」の声の多くは、N高そのものよりコースの選び方と進め方に向けられていると読めます。費用はコース選びで、卒業できるかはレポートを毎月出せるかで決まります。入学前の相談では、選ぶコースの初年度の費用と、レポートが遅れたときの扱いを聞いておくと安心です。

ネット×リアルで高卒資格+進路実現!KADOKAWA・ドワンゴが贈る通信制高校【N高等学校】

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出典

  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「N高等学校・S高等学校 2024年度大学入試合格実績速報を公開」(2025年4月2日)。2024年度の卒業率3つ(2025年3月31日時点、N高とS高の合計)
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「海外大学合格が379名で全国1位。…2026年 進路実績を公開」(2026年7月9日)。進路決定率94.24%(前年94.97%)、進路未決定5.52%
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「進路実績(進学・就職)」。2026年の進路決定率の円グラフ(分母1万1,476人、各進路の割合)。2026年10月30日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「令和七年度 合同卒業式を大阪府で挙行」(2026年3月31日)。2026年3月の卒業生1万1,141人
  • 学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校・R高等学校「基本情報(2026年5月現在)」。在籍者数、常勤教育スタッフ数、前年度の退学者数。2026年10月30日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「2027年度 募集要項」p.3。週5・週3・週1+コースの学費と入学初年度の年間合計、就学支援金の対象外であること、MacBook Air。2026年10月29日確認
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校「必修授業」「よくある質問」。卒業資格、メンター。2026年10月29日確認
  • 1人あたりの生徒、退学者の割合、進学・就職・留学の合計、ネットコースとの比較は、上の資料を当サイトで計算したものです
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杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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