不登校

広島の不登校支援|県のSCHOOL “S”と市のふれあい教室。2つの層を使い分ける

杉野 一樹

この記事には広告(PR)が含まれます。

子どもが学校に行けていない。広島で、どこに相談すればいいのか。

市の窓口と県の窓口があって、違いが分かりにくい。そういう方に向けて書きます。

先に答えです。広島の支援は「県」と「市町」の2層になっています。広島市に住んでいれば、両方を使える可能性があります。

この記事で分かること
  • 県のSCHOOL “S”は、来室とオンラインを自分で選べる。出席扱いは校長の判断
  • 県の学びプログラムは、SCHOOL “S”に登録していなくても参加できる
  • 広島市のふれあい教室は6か所。ただし一般の子が通えるのは5か所
  • 広島市では、校外の教室より学校の中の居場所のほうが多く使われている

先に答え:県と市町の2層

広島県の公式ページを読むと、支援の置き場所が2つに分かれています。

← 横にスクロールできます →

層 窓口 対象
県SCHOOL “S”(東広島市)広島県に住む不登校等の小中学生
市町各市町の教育支援センターその市町の小中学生

広島市なら、市町の層は「ふれあい教室」です。

県のSCHOOL “S”は、住んでいる市町を問いません。県内の小中学生なら対象です。

2024年度、広島県の国公私立の小中高で不登校の子は10,581人でした。

前の年より減りましたが、小学校だけは9年続けて増えています。

SCHOOL “S”:来室かオンラインかを、自分で選ぶ

SCHOOL “S”は、広島県教育委員会の教育支援センターです。東広島市八本松の県立教育センターの中にあります。

2025年11月末の時点の登録者数を見ます。

約150人が登録していました。

項目 内容
通い方来室とオンラインを自由に選べる。併用もできる
時間火曜〜金曜の9時30分〜14時
学び方週の初めに自分で「マイ時間割」を決める
出席の扱い学校・市町と情報を共有し、校長の判断で出席扱い
相談・見学082-228-3500

特徴は、何をどう学ぶかを子ども自身が決めるところです。教科の学習のほか、週に1回の「探究タイム」で工作や農作業などに取り組みます。

東広島まで通えない子でも、オンラインで使えます。

出席扱いは自動ではありません。校長の判断です。利用を始めるときに、在籍している学校と話しておくと進みやすくなります。

学びプログラムは、登録しなくても参加できる

ここは見落としやすいので、はっきり書きます。

県の「ひろしま学びプログラム」は、SCHOOL “S”に登録していない子も参加できます。県の資料に「県内すべての小中学生の参加が可能」と書かれています。

プログラム 内容
あつまれ!学びプログラム体験型。小5〜中学生。チームでミッションに挑む
オンライン学びプログラム美術館や工場の見学、仕事をしている人との交流など
オンラインクラブ活動オンラインでのクラブ活動

いきなりSCHOOL “S”に通うのは重い、という子の最初の一歩になります。高校進学を見すえて、県内の高校生が自分の学校を語るプログラムもあります。

広島市のふれあい教室:6か所。ただし一般向けは5か所

広島市の教育支援センターは「ふれあい教室」です。市内に6か所あります。

← 横にスクロールできます →

教室 場所 対象
中中区(市役所北庁舎別館)市内の不登校の子
北安佐北区市内の不登校の子
西佐伯区(佐伯区役所内)市内の不登校の子
安佐南安佐南区市内の不登校の子
南南区段原(パルク)市内の不登校の子
東東区(愛育園内)限定あり(下に書きます)

表の2つに注意してください。

「ふれあい教室・西」は、西区ではなく佐伯区にあります。名前で探すと間違えます。

「ふれあい教室・東」は、対象が限られています。愛育園の通所部、児童相談所、こども療育センターの外来で相談や治療を受けている子が対象です。

つまり、一般の不登校の子が通える教室は5か所です。東区・西区・安芸区には、一般向けの教室がありません。

問い合わせは、南以外が市教育委員会の生徒指導課です。

  • 生徒指導課:082-504-2786

南は教室に直接かけます。

広島市では、学校の中の居場所のほうが使われている

広島市は、すべての市立小中学校に「ふれあいひろば」を置いています。教室に入れない子が過ごせる、学校の中の居場所です。終日開いています。

市の資料に、令和5年度の数字が載っていました。

場所 利用した子
ふれあいひろば(学校の中)2,257人
ふれあい教室(学校の外)280人

同じ年度、広島市の不登校の子は3,512人(速報値)でした。

ふれあいひろばを使う子は、不登校の子だけではありません。教室に入りにくい子も含みます。なので単純に割り算はできません。

それでも、学校の外の教室より、学校の中の居場所を使っている子のほうがずっと多いことは分かります。

県も同じ方向です。教室になじめない子が過ごすSSR(スペシャルサポートルーム)の推進校が、県内に54校あります。

学校には行けるが教室に入れない段階なら、在籍校にふれあいひろばやSSRがあるか聞いてください。

フリースクールを使うとき

広島市は、フリースクールなどの民間施設と学校の意見交換会を開いています。令和5年度に参加したのは40施設でした。

民間施設で相談や指導を受けた日を出席扱いにするためのガイドラインも、2019年10月に作っています。

同じ年度、教育委員会に出された協議書は小学生38件、中学生56件でした。

令和5年度は、57施設の情報が校長会で共有されています。

つまり、フリースクールに通う場合も、学校を通した手続きがあるということです。通い始める前に、在籍校に出席扱いの相談をしてください。

フリースクールの選び方はフリースクールとはにまとめました。

相談だけしたいとき:心のふれあい相談室

子どもをどこかに通わせる前に、まず話を聞いてほしい。そういうときは、県の心のふれあい相談室があります。

項目 内容
電話082-428-7110
時間月曜〜金曜の9時〜16時
方法電話・来室・オンライン

県立教育センターの中にあり、SCHOOL “S”と同じ建物です。

広島市には、臨床心理士が進める保護者の会「木の実の会」もあります。令和5年度は年37回開かれました。

注意

注意:SCHOOL “S”とふれあい教室は小中学生が対象です。高校生の相談は心のふれあい相談室が受けています。通信制高校を考えているなら、広島の通信制高校も見てください。

広島で不登校の相談に最初に動く4つ。まず話したいなら心のふれあい相談室に電話、学校に行けるならふれあいひろばやSSRを在籍校に聞く、学校の外ならふれあい教室の場所と対象とSCHOOL Sを確かめる、通うのが重いなら登録不要の学びプログラム
広島で最初に動く4つ。いまの段階に合わせて入口を選べます。

最初に動く順番

  1. まず話したいなら、心のふれあい相談室へ電話する(082-428-7110)
  2. 学校に行けるなら、ふれあいひろばやSSRがあるか在籍校に聞く
  3. 学校の外に居場所がほしいなら、市町の教育支援センターとSCHOOL “S”の両方を見る
  4. 通うのが重いなら、学びプログラムから始める。SCHOOL “S”に登録しなくても参加できます

まとめ

  • 広島の支援は県(SCHOOL “S”)と市町(広島市はふれあい教室)の2層。SCHOOL “S”は県内どこに住んでいても対象
  • SCHOOL “S”は来室とオンラインを選べ、出席扱いは校長判断。学びプログラムは登録しなくても参加できる
  • 広島市のふれあい教室は6か所だが、一般向けは5か所。「西」は佐伯区にあり、東区・西区・安芸区に一般向けの教室はない
  • 広島市では、学校の中の「ふれあいひろば」が学校の外の教室より多く使われている
クラスジャパン小中学園の資料を請求する(無料)

明光義塾が運営するオンラインのフリースクールです。出席扱いの実績があります。資料請求をしても入会の義務はありません。PR

出典

  • 広島県教育委員会「SCHOOL “S”(スクールエス)」。広島県に住んでいる不登校等の小中学生を支援する県の教育支援センター、所在地(東広島市八本松南1丁目2-1 広島県立教育センター特別支援教育棟2F)、利用に関する相談・見学の申込 082-228-3500
  • 広島県教育委員会「県教育支援センター(SCHOOL”S”)による支援」(概要PDF)。来室・オンラインの併用、火〜金9:30〜14:00、MY時間割、「あつまれ学びプログラム」「オンライン学びプログラム・オンラインクラブ活動」はSCHOOL”S”利用者に限らず県内すべての小中学生が参加可能、心のふれあい相談室(月〜金9:00〜16:00、電話・来室・オンライン)
  • 広島県「徹底解剖!ひろしまラボ 学校に行きづらい子の居場所 一人で悩まないで」(2025年12月24日)。2024年度の県内不登校10,581人(小3,559・中5,179・高1,843)、SCHOOL”S”登録約150人(2025年11月末)、校長判断で出席扱い、SSR推進校54校、あつまれ!学びプログラムの対象(小5〜中学生)
  • 広島市「ふれあい教室(教育支援センター)」(2026年4月14日更新)。6か所の所在地と対象、問い合わせ先
  • 広島市教育委員会「不登校児童生徒等への支援について」(資料1)。ふれあいひろば(全市立小中学校等で終日開室)の利用児童生徒数2,257人(令和5年度)、ふれあい教室通室児童生徒数280人(令和5年度、当時5か所)、不登校児童生徒数3,512人(令和5年度速報値)、フリースクール等との意見交換会の参加施設数・協議書提出件数・校長会への情報提供57施設、出席扱いに関するガイドライン(令和元年10月)、木の実の会(年37回)
  • 広島県教育委員会「広島県相談機関ネットワーク」ほか。心のふれあい相談室 082-428-7110
ABOUT ME
杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
記事URLをコピーしました