東京の通信制高校は「都認可の8校」と「それ以外」で制度が別。都内に通う生徒の97.5%はそれ以外の側
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東京で通信制高校を探すと、キャンパスがいくらでも見つかります。都心の駅前に、いくつも並んでいます。
先に答えです。東京は、通信制の助成金の入り口が2つあります。都が認可した8校と、それ以外で制度がまったく違います。
そして文科省のデータで数えると、都内のキャンパスに通う生徒の97.5%は「それ以外」の側にいました。
- 都が認可した通信制は8校だけ。都内のキャンパス505か所のうち496か所は本校が都外
- 都認可の8校は、令和8年度から都への申請が原則不要になった
- 都認可外の助成金は別建て。申請は10月の1か月だけで、郵送のみ、年度を遡れない
- 都立は一橋・新宿山吹・砂川の3校。出願できるのは1校だけ

先に答え:東京は助成金が2本立て
多くの県は、本校が県外にある広域の通信制を補助の対象外にします。それで終わりです。
東京は違います。都が認可した学校と、都外が認可した学校に、それぞれ別の制度を用意しています。
手厚いといえば手厚いのですが、使い方がまるで違います。ここを知らないと、もらえるはずのお金を逃します。
県ごとの補助の違いは通信制高校の学費が安いのはどこ?にまとめました。
都認可の通信制は8校しかない
東京都私学財団の令和8年度リーフレットに、対象校が列挙されています。次の8校です。
| 学校 | 在籍生徒数 |
|---|---|
| 科学技術学園高等学校 | 3,439人 |
| NHK学園高等学校 | 2,537人 |
| 東海大学付属望星高等学校 | 1,985人 |
| 目黒日本大学高等学校 | 795人 |
| 立志舎高等学校 | 765人 |
| 大原学園美空高等学校 | 347人 |
| 北豊島高等学校 | 139人 |
| 聖パウロ学園高等学校 | 122人 |
在籍は合わせて1万129人です。
文科省のデータ(2025年5月時点)で数えました。
令和8年度は、都への申請が原則不要になった
この8校については、令和8年度から扱いが変わりました。
国の就学支援金の上限が上がり、都内私立高校(通信制)の平均授業料28万3,000円を上回ったからです。リーフレットには「授業料軽減助成金の申請は原則必要ありません」と書かれています。
ただし例外があります。就学支援金の受給額が28万3,000円に満たない場合は、問い合わせるようにと案内されています。
都内のキャンパスの98.2%は、本校が都外
ここからが本題です。都内には通信教育連携協力施設が505か所あります。
そのうち496か所、98.2%は本校が都外にあります。
都内に本校がある学校の施設は、たった9か所でした。
つまり「東京の通信制高校」として出てくるキャンパスのほとんどは、東京都が認可した学校ではありません。
在籍で見ると97.5%
生徒の数で見ると、もっとはっきりします。
都内の施設に在籍しているのは2万2,243人です。
このうち97.5%が、本校を都外に置く学校の生徒でした。
人数にすると、2万1,694人です。
都認可の学校に通う1万129人と比べても、都外認可の学校に通う人のほうが多いことになります。
なお都内505か所の内訳です。
- 面接指導等実施施設:195か所
- 学習等支援施設:310か所
過半数はスクーリングができない施設です。
施設の種類の見分け方は近くの通信制高校はどう探す?に書きました。
都内のサポート校310施設だけを区ごと・住所ごとに数えた結果は、東京のサポート校にまとめました。
東京で生徒が多いのはどこか
「人気の通信制」を知りたいときも、広告ではなく数字で見られます。都内の施設に在籍している生徒の数で並べました。
← 横にスクロールできます →
| 学校 | 都内の在籍 | 都内の施設数 |
|---|---|---|
| 飛鳥未来きずな高等学校 | 2,075人 | 3か所 |
| クラーク記念国際高等学校 | 1,626人 | 12か所 |
| 飛鳥未来高等学校 | 1,292人 | 2か所 |
| 屋久島おおぞら高等学校 | 1,261人 | 4か所 |
| N高等学校 | 1,242人 | 15か所 |
| 鹿島学園高等学校 | 1,185人 | 91か所 |
| 中央国際高等学校 | 1,149人 | 12か所 |
| 星槎国際高等学校 | 1,055人 | 15か所 |
8校とも本校は都外です。つまり全部が「都認可外」の側になります。
キャンパスが多い=生徒が多い、ではない
表の右の列を見てください。在籍が近くても、施設の数はまるで違います。
飛鳥未来きずなは、3か所で2,075人です。
1か所あたり、約690人になります。
鹿島学園は、都内91か所で1,185人です。
1か所あたり13人という計算です。
どちらが良いという話ではありません。大きな校舎に集める形と、小さな拠点を広く置く形の違いです。
見学に行く前に、その拠点に何人いて、先生が何人いるかを聞いてください。
都内でキャンパスの多い市の例として、立川の通信制高校と町田の通信制高校、八王子の通信制高校も書いています。
町田は27か所のうち、都認可が3か所だけでした。八王子は、すべてが都認可外です。
都認可外の助成金は、10月の1か月しか窓が開かない
その97.5%の側が使えるのが「私立都認可外通信制高等学校在学生授業料助成金」です。
都内に住んでいて、東京都以外の自治体が認可した私立通信制に通う生徒の保護者が対象になります。所得等の審査があります。
問題は運用です。
令和7年度の申請期間です。
通常の申請は、10月の1か月だけでした。
- 通常の申請:10月1日〜10月31日
- 追加申請:令和8年1月5日〜13日(9日間)
追加申請は、11月以降に入学した人などが対象です。
郵送のみで、遡れない
手続きも独特です。オンラインでは完結しません。
申請書は、各学校の本校から取り寄せます。住民票と課税証明書を添えて、私学財団へ郵送します。
一次審査を通ると、今度は自分で学校から授業料証明書を取りに行きます。二次審査を経て、振り込みは3月末です。
そして都のページには、こう書かれています。「年度を遡って申請いただくことができません」。
4月に入学したなら、10月の申請を先にカレンダーに入れてください。
申請を逃すと、その年度の分は受け取れません。
令和8年度の内容は、まだ発表されていません。
都は、令和8年4月以降に案内するとしています。
この記事を直した2026年9月の時点でも、案内はありませんでした。
都立は3校。出願できるのは1校だけ
公立を考えるなら、都立の通信制は3校です。一橋、新宿山吹、砂川です。
在籍は、次のとおりです。
- 一橋:662人
- 新宿山吹:380人
- 砂川:622人
砂川は立川市にあります。多摩から通える唯一の都立通信制です。市内の23か所と合わせた数字は立川の通信制高校にまとめました。
合わせて1,664人になります。
出願できるのは1校に限られます。令和8年度の入学者選抜実施要綱に明記されています。
- 前期選抜の検査日:令和8年2月22日
前期選抜の対象は、第1学年相当だけです。
後期選抜は4月にあり、第2学年相当以上も受けられます。
入学考査料は950円、入学料は500円です。公立の中身は公立の通信制高校はどんなところ?に書きました。
単位を引き継ぎたい中退者は、前期選抜に出せない
見落としやすい制限があります。前期選抜の応募資格です。
高校を中退した人については「修得単位を引き継がない者に限る」と要綱に書かれています。前の学校で取った単位を持ち込みたい場合は、この枠では入れません。
その場合は転入・編入の枠に回ります。手続きと締切は通信制高校の転入・編入はいつまで?にまとめました。
入試で何をするかは通信制高校の入試に書いています。
東京で確かめる3つ
やることは3つです。
- その学校が都認可の8校かどうかを確かめる。8校なら令和8年度は都への申請が原則不要です
- 都認可外なら、10月の申請期間を先に押さえる。申請書は本校から取り寄せます。郵送でしか出せません
- キャンパスの種類を聞く。都内505か所の過半数はスクーリングができない施設です

よくある質問
Q. 都認可かどうかは、どこで分かりますか。
A. 東京都私学財団のリーフレット【都認可通信制】に8校が列挙されています。学校に聞いても分かります。
Q. 都認可外の助成金はいくらもらえますか。
A. 授業料や就学支援金の額と所得によって決まります。二次審査で判定されるので、事前には確定しません。
Q. 都外に引っ越したら対象外ですか。
A. 進学に伴う転居などの場合は、都外居住申立書を出す仕組みがあります。学校か私学財団に確認してください。
Q. 都立3校は併願できますか。
A. できません。出願できるのは1校だけです。
Q. 奨学給付金も変わりますか。
A. 令和8年度から、対象が年収490万円程度の世帯まで広がります。授業料以外の費用に使えます。
注意:都認可外の助成金は「年度を遡って申請いただくことができません」と都が明記しています。4月に入学したら、10月の申請期間を先にカレンダーへ入れてください。学校が案内してくれるとは限りません。
まとめ
- 都が認可した通信制は8校(在籍1万129人)。令和8年度は国の就学支援金が都の平均授業料28万3,000円を上回り、都への申請は原則不要になった
- 都内のキャンパス505か所のうち496か所は本校が都外。在籍で見ると97.5%が都外認可の学校の生徒
- その側の助成金は10月の1か月だけ、郵送のみ、遡れない。都立は3校で、出願できるのは1校だけ
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出典
- 公益財団法人東京都私学財団「令和8年度 私立高校(都認可通信制)生徒・保護者のみなさまへ」リーフレット。都認可通信制8校、平均授業料相当額28万3,000円、令和8年度は授業料軽減助成金の申請が原則不要、奨学給付金は年収490万円程度まで拡充
- 東京都生活文化局「私立都認可外通信制高等学校在学生授業料助成金(都の制度)」(2026年8月6日更新)。対象、申請期間(令和7年度は10月1日〜31日、追加申請は令和8年1月5日〜13日)、郵送申請、一次審査と二次審査、3月末振込、年度を遡っての申請不可、令和8年度は令和8年4月以降に案内
- 東京都教育委員会「令和8年度 東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」。対象は一橋・新宿山吹・砂川の3校、1校に限り出願、前期選抜は令和8年2月22日で第1学年相当のみ、後期選抜は4月、入学考査料950円、入学料500円、中退者は修得単位を引き継がない者に限る
- 文部科学省「分かる・見つかる通信制高等学校」詳細検索用エクセル(令和7年5月1日時点)。東京都が所轄する本校11校の在籍、都内の通信教育連携協力施設505か所とその内訳・在籍数、都内の施設に在籍する生徒数の学校別集計。集計は当サイトで実施

