茨城の通信制高校|本校を置く通信制の生徒は3万8千人で県内の全日制の半分超。でも県の補助は通信制に出ず、公立は水戸南の1校で入口は4月だけ
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茨城で通信制高校を探すと、学校の数の多さに驚くと思います。県の統計では、県内に本校を置く通信制高校は15校です。
生徒は、3万8千人を超えます。
先に答えです。この数字は本校の所在地で数えたもので、県内に住む子の数ではありません。茨城は、全国から生徒を集める広域通信制の本校が集まる県です。
県内に住む子が選ぶときの物差しは別にあります。県の補助は通信制に出ないこと、公立は水戸南高校の1校で入口が4月だけなことです。
- 県内に本校を置く通信制は15校3万8,287人で、全日制・定時制の高校生6万7,119人の半分超。ただし本校所在地の数字
- 県の補助は「入学金減免」で全日制だけ。通信制は国の就学支援金(1単位1万3,668円まで)だけで計算する
- 公立は水戸南高校の1校。入学は原則4月だけ、転入・編入は18単位以上。受講料1単位180円で初年度約3万8,000円
- 日曜コース・火曜コース・下妻校の3つ。託児室は本校だけ

先に答え:茨城は「通信制の本校が集まる県」。県内で選ぶ物差しは別にある
茨城県統計課の令和7年度の学校基本調査では、県内に通信制課程を置く学校は15校です。
通信制だけの独立校が11校あり、すべて私立です。
全日制などと併せ持つ併置校が4校で、公立はそのうち1校です。
生徒数は3万8,287人です。
前の年より、3,061人増えました。
同じ調査で、県内の全日制・定時制の高校生は6万7,119人です。通信制はその半分を超えます。
ただし学校基本調査は、学校の所在地で数えます。茨城には、全国から生徒を集める広域校の本校があります。S高(つくば市)、鹿島学園(鹿嶋市)、ルネサンス(大子町)、第一学院(高萩市)などです。
この差は市のレベルでも出ます。S高の本校があるつくば市でも、市内の拠点18か所の在籍は合わせて226人でした。詳しくはつくばの通信制高校に書いています。
だから「茨城は通信制が多い」は、県内に住む子にとっては半分だけ正しい情報です。近くにキャンパスがあるか、スクーリングの会場はどこかは、学校ごとに確かめる必要があります。
県内で選ぶときの物差しは二つです。県の補助が通信制に出ないことと、公立は水戸南高校の1校で入口が原則4月だけなことです。
茨城県の制度(2026年度):入学金減免は全日制だけ。通信制は国の就学支援金で計算
国の就学支援金は、2026年度から所得制限がなくなりました。
私立通信制は、年33万7,200円までです。
単位制なら、単位あたり1万3,668円までです。
茨城県の独自の補助は「私立高等学校等入学金減免事業」です。入学金の減免で、世帯の年収ごとの上限は次のとおりです。
- 年収約350万円未満:上限9万6,000円
- 年収約590万円未満:上限4万8,000円
ただし対象は、全日制課程・中等教育学校後期課程・専修学校高等課程を置く学校法人です。通信制課程は入っていません。
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| 制度 | 対象 | 通信制 |
|---|---|---|
| 高等学校等就学支援金(国) | 所得制限なし。年額制は上限33万7,200円、単位制は1単位1万3,668円 | 対象 |
| 私立高等学校等入学金減免事業(県) | 年収約350万円未満 上限9万6,000円、約590万円未満 上限4万8,000円。全日制・中等教育学校後期課程・専修学校高等課程 | 対象外 |
| 高校生等奨学給付金(国) | 2026年度から年収約490万円未満まで。授業料以外の費用 | 対象 |
2026年9月の時点で、県の入学金減免のページを見ました。
内容は「令和7年度に入学した生徒」向けです。2026年度の扱いは、学校の募集時に確かめてください。窓口は県教育庁の私学振興室です。
奨学給付金は授業料以外の費用に使える給付です。2026年度から国の制度として年収約490万円未満の世帯まで広がりました。学校を通して申請します。
公立は水戸南の1校:入口は原則4月、転入・編入は18単位以上
茨城県立の通信制は、水戸市白梅にある水戸南高校の1校です。水戸駅の南口から歩いて約15分です。
定時制と通信制の両方を置く学校として、1971年にできました。水戸市内のキャンパスや、本校が水戸にある私立の人数は水戸の通信制高校にまとめました。
入学の時期は、新入学も転入学も編入学も、原則として4月だけです。一家転住など特別な事情がある場合は、学校に相談します。
資料の配付は1月中旬から始まります。2026年度の出願期間は、次のとおりでした。
- 出願:3月9日から19日
選抜は書類だけで、願書、中学校の調査書、400字以上500字以内の志願理由書を出します。欠席が多い事情を説明する自己申告書は、出したい人だけ出します。
転入学と編入学は、高校で18単位以上を修得していることが条件です。18単位未満なら、一般入試(新入学)の扱いになります。在籍している高校に、単位修得証明書を作ってもらいます。
3つのコース:日曜・火曜・下妻校。託児室は本校だけ
スクーリングは月2回程度で、年15日の登校日が決まっています。日曜に通う日曜コースと、火曜に通う火曜コースのどちらかを選んで入学します。
県西地区の人には、下妻校があります。日曜のスクーリングだけを、下妻一高の校舎を借りて行います。願書の時点で、日曜本校・日曜下妻・火曜本校の3つから選びます。
本校には、3歳から6歳の子どもを預けられる託児室があります。保育員が付いてスクーリングの間に見てくれますが、下妻校にはありません。
筑西市の細谷高等専修学校には、技能連携のライフデザイン科があります。こちらは細谷高等専修学校の生徒だけが選べるコースです。
費用:1単位180円で初年度約3万8,000円、翌年から約2万500円
茨城の県立通信制の受講料は、単位あたり年180円です。多くの県は336円なので、約半分です。
受講料は就学支援金の対象なので、実質の負担は0円です。
初年度の費用は約3万8,000円です。内訳は次のとおりです。
- 入学料:500円
- 受講料:約4,400円
- 教育活動充実費:3,000円
- 諸経費:3,200円
これに、次の二つが加わります。
- 教科書と学習書:約2万2,800円
- フロアシューズ:4,100円
一番大きいのは教科書と学習書で、受講する科目の数で変わります。
翌年度からは約2万500円です。内訳は次のとおりです。
- 受講料:約4,000円
- 諸経費:2,500円
- 教科書:約1万4,000円
このほかに登校の交通費と、レポートの郵送料が片道15円かかります。スクーリングのためのJR運賃の割引があります。
4年が標準。3年で卒業する「3修3卒」の条件
水戸南の通信制は、4年で74単位を積み上げて卒業する時間割が標準です。
1年次は、全員が同じ科目を23単位履修します。
3年で卒業したい人のための制度があります。
それが「3修3卒制度」です。学習時間を十分に取れる人向けです。
2年次から4年次の科目を、先に履修する仕組みです。
在校生の年齢は、次のとおりです。
- 10代:85.2%
- 20代:11.1%
学校案内には、不登校を経験した人や、一度中退して学び直す人の声が載っています。
私立通信制の費用の見方:単位料×単位数と1万3,668円の線
私立の通信制は、授業料が「1単位いくら」で決まる学校が多いです。
国の就学支援金は、単位あたり1万3,668円まで出ます。
単位料がこれ以内なら、授業料は0円です。
茨城には県の上乗せがないので、残るのは1万3,668円を超えた分と、授業料以外の費用です。施設費、教材費、サポート費など、学校ごとに名前も額も違います。
学費の全体の見方は通信制高校の学費はいくら?に書きました。パンフレットの「実質無料」は、授業料だけの話かを確かめてください。
県内の通信制の数:15校3万8千人は「本校の所在地」の数字
県の統計では、令和7年度に県内に通信制課程を置く学校は15校です。
前の年より、1校増えました。
生徒は3万8,287人です。
県教育委員会の紹介動画のページには、県内の私立通信制として14校が並びます。明秀学園日立、EIKOデジタル・クリエイティブ、土浦日本大学、翔洋学園、鹿島学園、水戸平成、わせがく、ルネサンス、飛鳥未来きぼう、S高、晃陽学園、つくば開成、四谷学院、第一学院です。
このうち多くは、全国から入学できる広域校です。本校が県内にあっても、集中スクーリングの会場が大子町や高萩市の本校だと、県南の人には遠くなります。
逆に、本校が県外にある広域校のキャンパスも県内にあります。キャンパスの場所と、スクーリングの会場は分けて確かめてください。
学校の見分け方は全国共通。茨城で足す2つ
通う回数、相談できる人、数字を出すか。見分け方は全国共通で、通信制高校はやめとけ?に5つの質問を書きました。
茨城で足す質問は2つです。
- スクーリングの会場はどこですか。「本校が茨城」と「通う場所が近い」は別です。集中スクーリングの交通費と宿泊費を先に確かめます
- 公立を考えるなら、4月に間に合いますか。18単位はありますか。水戸南は原則4月だけで、転入・編入は18単位以上が条件です

相談先:県教育研修センターと、43市町村の教育支援センター
不登校の相談は、笠間市にある県教育研修センターの「こどもの教育相談」があります。電話番号と受付時間は、次のとおりです。
- 電話:0296-71-3870
- 月曜から金曜:8時30分から18時
- 土曜:8時30分から17時
土曜も開いているのは、ほかの県と比べて珍しい点です。
小中学生の教育支援センターは、県内の43市町村にあります。
これは令和5年4月の時点の数です。
県のページには54の施設が並びます。複数の施設がある市は、次のとおりです。
- 筑西市:4か所
- 古河市:3か所
- 日立市、神栖市、坂東市、小美玉市:2か所ずつ
利用は在籍校か市町村の教育委員会を通して申し込みます。見つけ方は不登校の「支援センター」はどこ?に書きました。
高校生の転入は、在籍している高校が最初の窓口です。転入の考え方は通信制高校への転入は後悔する?に書きました。
注意:「茨城県の入学金減免が使えます」と説明されたら、その学校が全日制課程かを確かめてください。県の要綱の対象は全日制・中等教育学校後期課程・専修学校高等課程で、通信制課程は入っていません。
まとめ
- 茨城に本校を置く通信制は15校3万8,287人で、県内の全日制・定時制の半分超。ただし本校所在地の数字で、県内に住む子の数ではない
- 県の補助は入学金減免で全日制だけ。通信制は国の就学支援金だけで計算する
- 公立は水戸南の1校で、入口は原則4月だけ、転入・編入は18単位以上。受講料1単位180円で初年度約3万8,000円
KADOKAWAとドワンゴが運営する広域通信制です。対象は中学3年生から高校生・高校中退の人。資料を請求しても入学の義務はありません。PR
出典
- 茨城県統計課「令和7年度茨城の学校統計(学校基本調査結果報告書)」。通信制課程 15校(独立校11校・私立のみ、併置校4校のうち公立1校)、生徒38,287人(前年度比+3,061人)。全日制・定時制 117校、生徒67,119人
- 茨城県教育委員会「私立学校向けの軽減制度」。私立高等学校等入学金減免事業の対象は全日制課程・中等教育学校後期課程・専修学校高等課程、年収約350万円未満 上限96,000円、約590万円未満 上限48,000円
- 茨城県教育委員会「県立高校の授業料について」。通信制 入学料500円、受講料1単位年額180円
- 文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(2026年6月16日)、「高校生等奨学給付金」
- 茨城県立水戸南高等学校「令和9年度 通信制 学校案内」「Q&A」。スクーリング月2回程度・年15日、3コース、託児室、費用の内訳、3修3卒、年齢構成
- 茨城県教育委員会「令和8年度茨城県立高等学校(通信制)入学者選抜実施要項」。出願期間、書類選抜、18単位以上で転編入
- 茨城県教育委員会「県内通信制及びフレックス制高等学校の学校紹介動画」。私立14校の校名
- 茨城県教育委員会「思春期の子どもの相談窓口」「学校以外の学びの場 教育支援センター」。相談電話、43市町村・54施設

