学校に行きたくない。国の調査では、きっかけの1位は友人との関係でした
この記事には広告(PR)が含まれます。
朝、起きたときに「今日は無理だ」と思う。理由をうまく言えないこともあります。
この記事は、行きたくないと感じている本人と、その家族に向けて書きます。
先に答えです。国の調査では、休みはじめたきっかけの1位は友人との関係でした。
- 休みはじめたきっかけの1位は「友人との関係(いやがらせやいじめ)」で47.5%
- 友人との関係を合わせると44.0%が「最も思い当たる」と答えている
- 学校が記録している理由とは、見え方が違う
- 当時どこにも相談しなかった人は51.1%。相談していないのは珍しくない

先に答え:行きたくない日は、珍しいことではない
文部科学省の調査では、小中学校で不登校とされた子は35万3,970人です。
同じ学校に通っていた人のなかに、同じ気持ちの人がいます。
この記事では、まず国の調査でわかっているきっかけを見ます。そのあとに、明日どうするかを書きます。
きっかけ:1位は友人との関係
不登校を経験した人に、あとから聞いた調査があります。文部科学省の「不登校経験者等を対象とする調査」です。
インターネットでの調査に、1万8,207人が答えています。休みはじめたきっかけは、次のとおりでした。
| きっかけ | 答えた人の割合 |
|---|---|
| 友人との関係(いやがらせやいじめ) | 47.5% |
| 精神的な不調(不安や気持ちの落ち込みなど) | 25.0% |
| 学校生活に対してやる気が出なかった | 24.5% |
| 先生との関係(先生と合わなかったなど) | 20.4% |
| 友人との関係(いやがらせやいじめを除く) | 20.0% |
いちばん思い当たるものを1つ選ぶ形でも、友人との関係が36.4%で最多でした。
2つの友人関係を合わせると、44.0%になります。
精神的・身体的な不調を合わせた割合は、12.8%でした。
理由が言葉にならないこともある
同じ調査の自由記述には、こんな答えもありました。
- 給食が嫌い
- 学校に行く意義が見いだせない
- 部活がきびしかった
「大きな事件があったわけではない」という人も多くいます。
理由を1つに決められなくても、困っていることは変わりません。
学校が記録している理由とは、見え方が違う
学校側の記録も国が集計しています。小学校で最も多い記録は「学校生活に対してやる気が出ない等の相談」で30.1%です。
いじめの被害として記録されたのは、1.8%でした。
本人が挙げる1位は友人関係、学校の記録の1位はやる気の問題です。同じできごとでも、見え方が変わります。
だから「先生に伝わっていない」と感じることがあります。数字の詳しい中身は小学生の不登校に書きました。
相談していない人は、半分います
同じ調査で、不登校だった当時にどこかへ相談したかを聞いています。
いちばん多い答えは「何も利用しなかった」で、51.1%でした。
相談した先で多いのは、次の3つです。
- 学校の先生:21.1%
- 病院:12.0%
- 学校の相談員:11.0%
相談していないことは、珍しくありません。ただ、話せる場所は用意されています。
- 24時間子供SOSダイヤル(全国共通):0120-0-78310
- 学校のスクールカウンセラー(学校を通して予約します)
- 市区町村の教育支援センター(教育委員会が窓口です)
公的な支援の全体像は、不登校の「支援」は5つの層にまとめました。
家族が相談できる場所は不登校の親の会はどこにある?に書いています。
明日どうするか:休むことと、つながりを切らないこと
休む日は、学校に連絡が要ります。誰がどう連絡するかを、先に決めておくと楽になります。
休んだ日を出席として扱う仕組みもあります。学校外の施設に通う場合と、家で学ぶ場合の要件が決まっています。
要件は不登校の「出席扱い」にまとめました。
教室に入れないだけなら、校内の別室という道もあります。別室登校は公立小中の58.7%に部屋があるを読んでください。
家での過ごし方は不登校の小学生、家での過ごし方に書いています。中学生の勉強は不登校の中学生の勉強です。
親が休むのを許してくれないとき
「行きたくない」と言っても、家で休ませてもらえないことがあります。そのとき、話の材料になる国の文書が2つあります。
1つは法律です。教育機会確保法の第13条に、不登校の子の「休養の必要性」を踏まえると書かれています。
もう1つは、文部科学省が令和元年に出した通知です。支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではない、と書かれています。
同じ通知は、休む時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがあるとも書いています。一方で、学業の遅れや進路選択上の不利益にも触れています。
だから「休む」と「何もしない」は別の話です。休むなら、学校への連絡と、休んでいる間の学び方を一緒に決めます。
親に直接言いにくいときは、学校の相談員や24時間子供SOSダイヤルに、本人から相談できます。
長く続きそうなときの道
学校に戻ることだけが道ではありません。中学卒業後の進路には、通信制高校もあります。
入学した人の57.0%は、中学3年のときに不登校だった人です。中身は通信制高校ってどんな感じ?にまとめました。
高校生で、いま在籍している学校がつらい場合は、途中で移る方法もあります。通信制高校の転入・編入はいつまで?で締切を確かめてください。
高校の休みは単位に関わります。数字と確かめ方は不登校の高校生は6万7,782人にまとめました。
いま確かめる4つ

- 今日は休むのか、行くのか(どちらでも連絡はする)
- 誰に伝えるか(家族、担任、相談員のうち話しやすい人)
- 休んだ日をどう扱うか(出席扱いの要件を学校に聞く)
- 続いたときの道を知っておく(支援の5層、通信制高校)
よくある質問
Q. 親が休むことを許してくれません。
A. 学校の相談員や、24時間子供SOSダイヤルには、本人からも相談できます。
Q. 理由が自分でもわかりません。
A. 調査でも「給食が嫌い」など、言葉にしにくい理由が挙がっています。無理に1つに決めなくて大丈夫です。
Q. 朝だけ行きたくなくなります。
A. 体の不調が続くときは、医療機関にも相談してください。学校との話は起立性調節障害と学校にまとめました。
Q. 休むと、進路が閉じますか。
A. 閉じません。通信制高校に入学した人の半分以上は、中学3年のときに不登校だった人です。
まとめ
- 国の調査では、休みはじめたきっかけの1位は友人との関係(47.5%)
- 最も思い当たるものでも友人との関係が36.4%。合わせると44.0%
- 学校の記録では「やる気が出ない」が1位で、いじめの被害は1.8%。見え方が違う
- 当時どこにも相談しなかった人は51.1%。相談していないことは珍しくない
- 休む日も連絡は必要。出席扱いの要件と、続いたときの道を先に知っておく
出典
- 文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」(令和7年、委託先:有限責任監査法人トーマツ)。インターネット調査1万8,207人。休みはじめたきっかけ(友人との関係47.5%、精神的な不調25.0%、やる気24.5%、先生20.4%、友人(いじめ以外)20.0%)、最も思い当たるもの(友人との関係36.4%、友人関係の合計44.0%、精神的・身体的不調の合計12.8%)、自由記述の例、当時に利用した場所(何も利用しなかった51.1%、先生21.1%、病院12.0%、学校の相談員11.0%)
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」。小中学校の不登校35万3,970人、学校が把握した事実(小学校のやる気30.1%、いじめの被害1.8%)
- 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(教育機会確保法)第13条(個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、状況に応じた学習活動が行われるよう支援)
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日 元文科初第698号)。支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではないこと、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で学業の遅れや進路選択上の不利益等に留意すること
- 文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」0120-0-78310
- 文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」。入学者のうち中学3年のとき不登校だった人は57.0%

