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三重の通信制高校|県の補助は入学金だけで、広域校でも県内在住なら出る。公立は週1登校の北星と月2回の松阪で型が違う

杉野 一樹

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三重で通信制高校を探すと、四日市と松阪の公立2校と、津や四日市の広域校のキャンパスが並びます。「三重県の補助は通信制にも出るのか」「公立はどちらに通えばいいのか」から迷う方に向けて書きます。

先に答えです。三重県の県独自の補助は、入学金の減免だけです。対象は低所得世帯に限られますが、広域通信制でも入学時に県内に住んでいれば出ます。

公立は2校あって、通い方の型が違います。四日市の北星は週に一度の通学型、松阪は月2回程度で自分で進める型です。

この記事で分かること
  • 県の補助は入学金の2分の1(上限2万5,000円)だけ。所得割の合算8万5,500円未満の世帯が対象で、広域通信制も県内在住なら出る
  • 私立の授業料は国の1単位1万3,668円で計算する。2024年度にあった県の授業料減免は2026年度の案内にない
  • 公立は北星(日曜か木曜に週1回7時限、火曜の振替あり)と松阪(日曜に月2回程度、原則4年、年度途中の転編入不可)
学校に行かなくなったあとの4つの段階。いま、学び直し、進路、その先。この記事は進路の段階
学校に行かなくなったあとの4つの段階。この記事は「進路」の、三重の話です。

先に答え:三重の県独自は入学金補助だけ。授業料は国の制度と単位料で決まる

国の就学支援金は、2026年度から所得制限がなくなりました。

私立通信制は、年33万7,200円までです。

単位制なら、単位あたり1万3,668円までです。

三重県の私学課が案内している「就学支援金以外の軽減制度」は2つだけです。国の奨学給付金と、県の入学金補助金です。

授業料に県が上乗せする制度は、2026年度の県の案内にありません。2024年度に始まった減免は、民間サイトには残っています。

この減免は、年1万2,000円です。しかし、県のページからは消えています。

だから三重で私立通信制を選ぶときは、単位あたりの授業料が1万3,668円を超えるかどうかだけを見ます。

三重県の制度(2026年度):入学金補助の条件。広域通信制も入学時に県内在住なら対象

県私学課の案内から、通信制に関わるものを並べます。

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制度 中身 通信制
高等学校等就学支援金(国)授業料の補助。年額制は上限33万7,200円、単位制は1単位1万3,668円。年30単位・通算74単位。所得制限なし対象
入学金補助金(県)入学金の2分の1、上限2万5,000円。保護者の道府県民税と市町村民税の所得割の合算が8万5,500円未満対象。広域通信制は入学時に保護者が県内在住なら対象
奨学給付金(国の制度、窓口は県と学校)授業料以外の支援。通信制は年1万3,030円から5万2,600円対象

三重の入学金補助が岐阜と違うのは、広域通信制にも出ることです。岐阜は県内に本校がある学校だけです。三重は本校が県外でも、入学時に保護者が県内に住んでいれば対象です。

ただし対象は低所得世帯に限られます。所得割の合算8万5,500円未満は、住民税非課税に近い世帯の目安です。

申請はどれも学校を通します。県の窓口は私学課で、電話番号は次のとおりです。

  • 私学課:059-224-2161

制度の型で見ると、三重は「授業料の上乗せなし、入学金に県が出す」型です。同じ型の岐阜との違いは岐阜の通信制高校に書きました。

公立は2校:四日市の北星と松阪は通い方の型が違う

三重県の公立通信制は2校です。どちらも授業料は就学支援金で実質0円で、制服はありません。

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北星高校 松阪高校
場所四日市市茂福横座松阪市垣鼻町
スクーリング日曜か木曜に週1回、1時限50分で7時限(8時45分〜16時5分)。火曜の振替あり日曜に月2回程度
テスト中間と期末の年2回。30点以上で合格各科目で年3回
修業年限3年で卒業可。4月と10月に入学、3月と9月に卒業原則4年。3年で出るには1年次に14単位以上と学校の承認
転入・編入4月と10月年度途中は不可
在籍1,256人(2026年5月)1,455人(2026年度)
協力施設なしなし
問い合わせ059-363-81100598-26-7522(通信制専用)

北星は「週1回、決まった曜日に通う」型で、松阪は「月2回で自分で進める」型です。同じ県の公立でも、生活の組み立て方がまったく違います。

北星:日曜か木曜に週1回7時限、火曜の振替あり。5分遅刻は欠席

北星の通信制は、日曜コースと木曜コースがあります。木曜コースは人数に制限があります。

一日は、50分の授業が7時限です。時間は次のとおりです。

  • 始まり:朝8時45分
  • 終わり:16時5分

日曜も木曜も出られなかった週は、火曜のスクーリングに振り替えられます。

決まりは厳しめです。5分以上遅刻すると、その時間は出席になりません。特別活動は半期に5時間以上の出席が要ります。

テストは中間と期末の年2回です。

100点満点の30点以上が合格です。定時制の授業を併せて受けることもできます。

北星の定員と在籍は、次のとおりです。

  • 入学定員:300人
  • 収容定員:1,200人
  • 在籍:1,256人(2026年5月)

相談の職員は、次のとおりです。

  • スクールカウンセラー:1人
  • スクールソーシャルワーカー:2人
  • 教育相談員:1人

松阪:日曜に月2回程度。原則4年で、年度途中の転編入はできない

松阪の通信制は、日曜に月2回程度のスクーリングです。テストは各科目で年3回です。

レポートは郵送で、家庭総合なら12回の提出が要ります。

修業年限は原則4年です。

3年で卒業したい人は、3年修業コースに入ります。

条件は、1年次に14単位以上を修得して、学校の承認を受けることです。

転入と編入は、年度の途中にはできません。年度の区切りで受け入れます。

費用は入学時に約4万5,000円で、教科書・学習書と体操服が中心です。

入学した次の年からは、年2万〜3万円です。毎月の授業料はありません。

生徒は10代から70代までいます。平日も学校は開いていて、個別に質問できます。

独自集計:北星は入学者の半分以上が転編入。卒業は北星110人・松阪54人

2校が公表している数字を並べます。

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2025年度 北星 松阪
新入学83人90人(2026年度)
転入・編入101人公表なし
卒業110人54人
転学・退学16人33人

北星は新入学83人に対して転入・編入が101人で、入学者の半分以上がほかの高校から移ってきた人です。

毎年4月と10月の二度、転入を受けているからです。

松阪が公表している進路の内訳です(2025年度)。

  • 四年制大学:13人
  • 短期大学:4人
  • 専門・専修学校:9人
  • 就職:13人(新規6人・継続7人)
  • アルバイト・フリーター等:3人

合計は卒業生の数と一致しません。進路の一覧に出てこない人もいます。

どちらの公立も、自分で進める部分が多い学校です。1人で続けられるかは通信制高校の公立はどう違う?の「自分で進める力」の節で確かめてください。

私立通信制の費用の見方:単位料×単位数と、1万3,668円の線

授業料への県の上乗せがないので、私立は国の制度だけで計算します。

  • 年25単位なら、1単位1万3,488円までの授業料は全額が支援の範囲(33万7,200円÷25)
  • 年30単位なら、1単位1万1,240円まで(33万7,200円÷30)
  • 1単位1万5,000円で25単位:授業料37万5,000円のうち、3万7,800円が残る

単位料が1万3,488円までの学校なら、授業料は全額が支援の範囲です。

年25単位の場合で、授業料は実質0円です。残るのは、入学金、施設費、教材費、スクーリングの交通費、サポート校を使う場合の費用です。

入学金だけは、低所得世帯なら県の補助で半分(上限2万5,000円)が戻ります。授業料以外の総額を、入学前に紙で出してもらってください。

計算の仕方は通信制高校の学費はいくら?に書きました。

県内の通信制の数。2026年4月に伊勢で新設

文部科学省の一覧(2025年5月時点)で数えました。

三重県に本校がある通信制高校は、公立2校と私立7校です。私立は徳風、代々木、一志学園、英心、英心 桔梗が丘校、大橋学園、四日市メリノール学院です。

在籍は、公立が2,631人、私立が3,230人です。公立の在籍が私立に近いのが、三重の特徴です。

伊勢市の皇學館高校では、2026年4月に通信制課程の最初の入学式がありました。

これに、本校が県外にある広域校のキャンパスが加わります。津市や四日市市に集まっていて、これらは県の入学金補助の対象になりますが、授業料は国の制度だけです。

広域校には本校での集中スクーリングがある学校もあります。県外の本校に行く交通費と宿泊費は、支援の対象外です。

学校の見分け方は全国共通。三重で足す2つ

通う回数、相談できる人、数字を出すか。見分け方は全国共通で、通信制高校はやめとけ?に5つの質問を書きました。

三重で足す質問は2つです。

  1. 週1回の登校で続けますか、月2回で自分で進めますか。北星と松阪の型の違いは、私立を選ぶときの物差しにもなります
  2. 転入できる時期はいつですか。北星は4月と10月、松阪は年度途中は不可です。私立にも聞いて並べます
三重で通信制高校を選ぶ前に確かめる5つ。1単位の授業料は1万3,668円を超えるか、低所得世帯なら入学金補助を学校に聞いたか、四日市の北星なら日曜か木曜に週1回7時限通えるか、松阪なら日曜に月2回で自分で進められるか、県の減免で通信制の授業料が安くなるという2024年度の案内は注意
県の補助が入学金だけなので、聞くことは学校の費用と通い方に絞れます。

相談先:高校生は県立「こもれび」、小中は22か所の教育支援センター

三重県には、高校生のための県立教育支援センター「こもれび」があります。不登校や休学中の高校生と、中退後に進学も就職もしていない人が対象です。

場所は津市大谷町の県総合教育センターです。電話番号は次のとおりです。

  • 電話:059-213-6612
  • 窓口の県教育委員会 不登校支援班:059-213-6611

電話と面談の相談は、県総合教育センターの教育相談があります。電話番号と受付時間は、次のとおりです。

  • 電話:059-226-3729
  • 平日:9時から17時
  • 月・水・金:21時まで

予約が要ります。

小中学生には、県内22か所の教育支援センターがあります。地域ごとの数は、次のとおりです。

  • 北勢:7か所
  • 中南勢:6か所
  • 伊賀:2か所
  • 伊勢志摩:7か所

四日市市は、登校サポートセンターが二つあります。電話番号は次のとおりです。

  • 小4〜中3の「ふれあい」:059-345-3350
  • 小学生の「わくわく」:059-354-8285

津市の教室の電話番号は、次のとおりです。

  • 「ほほえみ教室」:059-221-6038
  • 「ふれあい教室」:059-254-0660

ほかの市町は、在籍校か教育委員会を通して申し込みます。見つけ方は不登校の「支援センター」はどこ?に書きました。

高校生の転入は、在籍している高校が最初の窓口です。転入の考え方は通信制高校への転入は後悔する?に書きました。

注意

注意:「三重県の減免で通信制の授業料が安くなります」と説明されたら、2026年度の県の案内で確かめてください。県の制度は入学金補助だけで、対象は低所得世帯です。授業料は国の就学支援金で計算します。

まとめ

  • 三重の県独自は入学金補助だけ。低所得世帯が対象で、広域通信制でも入学時に県内在住なら出る
  • 私立の授業料は国の1万3,668円の線で計算する。2024年度の県の減免は2026年度の案内にない
  • 公立は週1登校の北星と月2回の松阪で型が違う。北星は入学者の半分以上が転編入、松阪は年度途中の転編入不可
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出典

  • 三重県環境生活部私学課「私立高等学校等教育費負担軽減制度について(高等学校等就学支援金等)」(2026年4月30日更新)。就学支援金(全日制45万7,200円、通信制33万7,200円、単位制は学校へ)、就学支援金以外の軽減制度は奨学給付金と入学金補助金、入学金補助金の条件(所得割の合算8万5,500円未満、入学金の2分の1・上限2万5,000円、広域通信制は入学時に保護者が県内在住の場合)
  • 文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(2026年6月16日)
  • 三重県教育委員会「三重県立高等学校案内 北星高等学校(通信制)」「松阪高等学校(通信制)」。所在地、在籍生徒数、スクーリング、進路
  • 三重県立北星高等学校 公式サイト「情報の公表」「スクーリング」「通信制Q&A」。入学定員300・収容1,200、在籍1,256人(令和8年5月1日)、入学83人・転編入101人・退学16人・卒業110人、日曜コース・木曜コース・火曜、5分以上の遅刻、特別活動半期5時間、テスト年2回・30点合格、協力施設なし、スクールカウンセラー等の配置
  • 三重県立松阪高等学校 通信制課程「進路状況」(令和8年3月25日)。過去4年間の進学・就職の人数
  • 三重県立松阪高等学校 通信制課程 公式サイト「学習の仕組み」「教育活動等の状況」「Q&A」。日曜に月2回程度、テスト各科目年3回、原則4年・3修は1年次14単位以上、年度途中の転編入不可、入学時約4万5,000円、入学定員200・収容800、在籍1,455人、入学90人、卒業54人と進路、転退学33人
  • 三重県教育委員会 生徒指導課「不登校児童生徒の支援を行う教育支援センター一覧」(令和8年5月)。小中学生対象22か所の内訳、高校生対象の県立教育支援センター こもれび。三重県総合教育センター「教育相談」
  • 文部科学省「分かる・見つかる通信制高等学校」詳細検索用エクセル(令和7年5月1日時点)本校シート。三重県を所轄庁とする学校の数、設置者の種類、広域・狭域の別、在籍生徒数(当サイト集計)
  • 皇學館高等学校「通信制課程」(第1回 通信制課程 入学式 令和8年4月8日)
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杉野 一樹(ペンネーム)
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不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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