都道府県別

富山の通信制高校。県内に本校がある学校は2校だけ、私立は1校です

杉野 一樹

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富山で通信制高校を探すと、キャンパスの名前がいくつも出てきます。ただし、それは学校の数ではありません。

先に答えです。富山に本校を置く通信制は2校だけです。県立雄峰高校と、高岡市の高岡龍谷高校です。

しかも私立は高岡龍谷の1校で、通信制の在籍は37人です。

この記事では、文部科学省の一覧を1件ずつ数えた結果と、県の助成の条件を並べます。

学校に行かなくなったあとの4つの段階。いま、学び直し、進路、その先。この記事は進路の段階
学校に行かなくなったあとの4つの段階。この記事は「進路」の、富山の話です。

富山の通信制は、本校2校と拠点32か所でできている

通信制高校には2つの場所があります。学校そのもの(本校)と、生徒が通う拠点です。

富山県に本校を置く通信制は2校です。

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学校 設置 所在地 定員/在籍
県立雄峰公立富山市神通町1,200/836
高岡龍谷私立高岡市古定塚80/37

もうひとつが拠点です。正式には通信教育連携協力施設といい、県内に32か所あります。本校が県外の学校でも、拠点が富山にあれば県内から通えます。

この2つの違いは近くの通信制高校はどう探す?にまとめました。

本校が2校しかない県は、全国で5つ

文部科学省の一覧に載っている本校323校を、所在地の都道府県で分けました。

本校が2校しかない県は、秋田・富山・石川・徳島・佐賀の5県です。富山はその一つです。

多い県と比べると差がはっきりします。本校の数は次のとおりです。

都道府県 本校の数
茨城15校
長野15校
東京11校
大阪14校

富山の2校のうち、私立は高岡龍谷の1校だけです。

通信制の在籍は37人で、県内の私立通信制は実質ひとつしかありません。

だから富山で私立を探すと、ほとんどが「本校は県外、キャンパスが富山」という形になります。次の章の話につながります。

32か所のうち、本校が富山県内なのは2か所

県内の拠点32か所を、本校がどこにあるかで分けました。

本校が富山県内なのは2か所だけです。県立雄峰の会場である県立となみ野高校と県立新川みどり野高校です。

残る30か所は、本校が県外にあります。

在籍で見ると、県内の32か所に1,011人がいます。

そのうち本校が県内なのは、256人です。

残る755人(74.7%)は、本校が県外の学校に通っています。

拠点が多い市は、次のとおりです。

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市 拠点 在籍
富山市17か所597人
魚津市7か所186人
射水市3か所73人

在籍が多いのは星槎国際の富山学習センター(富山市)で208人です。次が第一学院の富山学習センターで174人でした。

学費。入学時124,350円の助成は「県内の私立高校」だけ

通信制の学費は、国の就学支援金でかなり下がります。ここは全国共通です。

そのうえで、富山県には独自の助成が2つあります。額は大きいほうです。

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助成 額 対象の世帯
授業料助成年額79,200円年収590〜910万円未満
同(多子・ひとり親)年額277,200円同じ年収帯の多子世帯かひとり親
入学時納付金助成124,350円非課税世帯など

入学時納付金の124,350円は、他県と比べてかなり大きい額です。たとえば青森や福島の入学金補助は50,000円です。

対象は、年収270万円未満の非課税世帯です。年収910万円未満の多子世帯とひとり親世帯も、対象になります。

多子世帯は、23歳未満の子を3人以上扶養する世帯です。

ただし条件があります。県のページには、支給対象者が書かれています。「県内の私立高等学校(全日制、定時制、通信制)」に在学する方です。

つまり県内に本校がある私立高校であることが前提です。富山の私立通信制は高岡龍谷の1校だけなので、この助成が届く範囲はかなり狭くなります。

本校が県外の学校に通う755人については、対象になるかを確かめる必要があります。入ろうとしている学校か、県に直接聞いてください。

同じ構図は福島にもありました。詳しくは郡山・福島の通信制高校に書いています。

県ごとの補助の違いは通信制高校の学費が安いのはどこ?にまとめています。

在籍0人の拠点は9か所。これは少ないほう

県内の拠点32か所を、在籍者数で数えました。

在籍0人は9か所でした。

32か所のうちの28.1%です。

全国の数字と比べます。

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地域 拠点 在籍0人 割合
全国4,340か所1,685か所38.8%
富山32か所9か所28.1%

富山は全国より、10ポイント低いことになります。

拠点が20か所以上ある44の都道府県で、割合を並べました。

富山は下から7番目でした。低い順の上位は、次のとおりです。

  • 1位:鳥取の23.8%
  • 2位:滋賀の25.0%

高い側は青森の54.3%、福島の53.8%なので、富山とは倍近く違います。

これは富山で探す人にとって良い材料です。一覧に出てくる拠点は、実際に生徒がいる可能性が他県より高いということだからです。

とはいえ9か所は0人なので、見学の前に在籍者数を聞くのは変わりません。

面接指導ができるのは、32か所のうち18か所です。

残る14か所は学習等支援施設で、スクーリングのときは別の場所へ行くことになります。

県立雄峰は、富山・魚津・小矢部の3か所

県立雄峰高校は富山市神通町にあります。それとは別に、県内2か所を会場にしています。

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場所 市 定員/在籍
県立新川みどり野魚津市276/125
県立となみ野小矢部市360/131

県の東部(新川)と西部(砺波)に1か所ずつという形です。富山市まで出なくても通える人がいます。

雄峰の本校は定員1,200人に対して在籍836人です。数字の上では空きがあります。

公立の通信制は授業料が低く、就学支援金を使えば実質的にかからないことが多くなります。中身は公立の通信制高校はどんなところ?にまとめました。

富山市の相談先

学校を選ぶ前に、相談できる場所があります。

富山市には教育センターがあり、適応指導教室を2か所置いています。豊若町の「MAP豊田」と、婦中ふれあい館内の「MAP婦中」です。

対象は富山市立の小中学校に在籍していて、学校に通うことに難しさを感じている子どもです。問い合わせ先は次のとおりです。

  • 富山市教育センター:076-431-4434

県には総合教育センターの教育相談があります。市の教室に通えない場合でも、相談だけならできます。

学校を決めてから相談するより、決める前に相談したほうが選択肢が増えます。進路の書類や出席の扱いは、いま在籍している学校を通したほうが早く進むことが多いからです。

決める順番

ここまでの内容を、確かめる順に並べました。

富山で通信制を選ぶ前に確かめる5つ。その学校の本校が富山県内にあるか調べたか、入学時の助成があることを知っているか、県立雄峰の3か所を比べたか、面接指導ができる拠点か確かめたか、富山は在籍0人の拠点が少ないほう
富山では「本校がどこにあるか」で助成が変わります。

順番はこうです。まず県立雄峰の3か所のどれが近いかを見る。次に私立を見るなら本校の場所を調べる。

そのうえで、県の助成の対象になるかを聞きます。富山ではこの順番が効きます。

問い合わせで聞くこと

  • この学校の本校は富山県内にありますか
  • 県の入学時納付金助成の対象になりますか
  • この拠点はいま何人が在籍していますか
  • スクーリングはどこで、年に何日ありますか

まとめ

富山の通信制について、数えてわかったことを並べます。

富山に本校を置く通信制は2校だけです。

本校が2校しかない県は、全国で5つしかありません。

私立は高岡龍谷の1校で、通信制の在籍は37人です。

県内の拠点32か所のうち、本校が富山県内なのは2か所です。

在籍1,011人のうち755人は本校が県外の学校に通っています。

県は入学時納付金に124,350円を助成します。額は大きいのですが、対象は「県内の私立高校」です。

在籍0人の拠点は9か所でした。

割合は28.1%で、全国平均の38.8%より少なめでした。

県立雄峰は富山市のほか、魚津市と小矢部市に会場があります。

資料を集めるところから始めるなら、広い区域の学校もひとつ見ておくと比べやすくなります。

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数字は文部科学省「分かる・見つかる通信制高等学校」の詳細検索用エクセルをもとに集計しました。2025年5月時点の数字です。

学費は富山県「高等学校等就学支援金制度について(私立)」によります。2025年10月更新の内容です。

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杉野 一樹(ペンネーム)
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不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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