不登校

沖縄のフリースクール|県がバス・モノレール代を無料にする。条件は「出席扱い」と世帯の所得

杉野 一樹

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子どもが沖縄でフリースクールに通い始めた。バス代が毎日かかる。県の支援はあるのか。

そういう方に向けて書きます。

先に答えです。沖縄県は、フリースクールに通う中高生のバス・モノレール代を無料にしています。利用料の補助ではなく、通学費の支援です。

ただし条件が2つあります。世帯の所得と、在籍校がフリースクールへの通所を「出席扱い」にしていることです。

この記事で分かること
  • 沖縄県の支援は、フリースクールの利用料ではなく通学費(バス・モノレール)を無料にする形
  • 対象は中高生。小学生は対象外
  • 在籍校が出席扱いにしていることが条件。そのための書類は学校が出す
  • 申請は毎月5日締めで、翌月1日から使える

先に答え:沖縄は「通学費を無料にする」形

フリースクールへの自治体の支援は、出る先で形が分かれます。

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形 例 親から見た中身
施設に出る札幌市施設の運営費を補助
利用料を補助岡山市利用料の半額、月1万円まで
通学費を無料化沖縄県バス・モノレール代が無料
交通費の一部を補助仙台市バスは半額、車の送迎も対象。所得の条件なし
利用料を補助相模原市月2万円まで、上限内は全額。所得の条件なし

沖縄県は3つ目の形です。自宅からフリースクールまでのバス・モノレール代を、県が負担します。

毎日通うなら、通学費は積み重なります。そこを県が支える形です。

対象になる条件

県のページでは、次の①と②の両方に当てはまることが条件です。

条件 中身
① 世帯の所得住民税所得割が非課税/児童扶養手当などを受けている/離職などで同じくらい収入が下がった
② 通い方在籍校が出席扱いにしていて、フリースクールで継続して相談・指導を受けている中高生

①の家計急変には、定年退職は含まれません。また、生活保護の生業扶助などで通学費がすでに出ている場合は対象外です。

小学生は対象外

対象は中学生と高校生です。小学生がフリースクールに通う場合、この支援は使えません。

「出席扱い」は学校が決める。書類も学校が出す

ここがいちばん大事なところです。

申請には、在籍校の校長が書いた書類(別添1)が要ります。様式には「出席扱いとしている」「出席扱いとしてない」のどちらかに丸をつける欄があります。

「出席扱いとしてない」なら、この支援は受けられません。

県のQ&Aにも、出席扱いかどうかは在籍校によって違うので、学校から書類をもらうように書かれています。

つまり順番はこうなります。先に学校と出席扱いの話をし、そのあとで県に申請する。出席扱いの要件そのものは不登校の出席扱いにまとめました。

「通所区域がない施設」に限られる

県は対象のフリースクールを「通所区域がない施設に限る」としています。

通っている施設が当てはまるかどうかは、申請の前に提出先に確かめてください。

申請は毎月5日締め。使えるのは翌月1日から

申請はいつでも受け付けています。ただし、毎月5日までに出したものが、審査のあと翌月1日から使えます。

県のリーフレットに例が載っています。

出した日 使えるようになる月
4月5日まで5月
4月26日6月

5日を1日でも過ぎると、使えるのは翌々月になります。通い始める前から準備しておくと、自己負担の期間を短くできます。

提出先は、在籍校で分かれます。

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在籍校 提出先 電話
国公立県教育委員会 教育支援課098-866-2116
私立県 総務私学課098-866-2074

必要な書類は3つです。申請書、所得を示す書類(課税・非課税証明書など)、在籍校の別添1です。

非課税でなくても:月1万5,000円を超える分の補助がある

所得の条件に当てはまらない家庭でも、使える制度がもう1つあります。「沖縄県遠距離等通学費補助金」です。

こちらも、在籍校が出席扱いにしているフリースクールへの通所が対象に含まれます。

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バス通学費等支援 遠距離等通学費補助金
中身バス・モノレール代が無料月1万5,000円を超えた部分を補助
所得の目安非課税世帯など4人世帯で年収およそ590万円未満
対象中高生中高生
使えるもの県が渡すオキカなど通学定期券・通学回数券

2つは併用できません。無料化を受けている世帯は、遠距離等通学費補助金の対象外です。

注意点が3つあります。

  • オキカに現金をチャージして乗った分は対象外です。通学定期券か通学回数券を買う必要があります
  • 領収書を捨てないでください。請求のときに要ります
  • 申請と請求の2回の手続きがあります。2026年度分の申請は7月から12月31日までです

問い合わせは、どちらも教育支援課の専用ダイヤルです。

  • 電話:098-866-2116

使い方の注意

項目 内容
受け取るもの本島の主なバスとモノレールはオキカ。高速バス111番・117番は回数券。北部・宮古・石垣・久米島の路線は利用券
土日・祝日使える
申請と違うバス会社・区間無料にならない
行きと帰り同じ区間。バスとモノレールの乗り継ぎはできる
毎月の手続き利用実績の報告が要る

申請した区間以外に乗ると、ふつうに運賃がかかります。寄り道の多い通い方なら、区間の決め方を先に考えてください。

発達障害があるとき

「発達障害があってフリースクールを考えている」という相談もあります。

この通学費支援の条件には、障害の有無は入っていません。所得と出席扱いの条件を満たせば、診断があってもなくても同じように対象です。

発達の特性に合う施設かどうかは、支援の対象かどうかとは別の話です。見学のときに、職員の配置や過ごし方を直接聞いてください。選び方はフリースクールとはに書きました。

相談先:県の教育相談ダイヤルと「てるしの」

まず相談したいなら、県立総合教育センターの教育相談専用ダイヤルがあります。

  • 電話:098-933-7537

小学生から高校生と、その保護者が対象です。

受付の時間は曜日で違います。

時間帯 受け付ける曜日
午前 9時30分〜11時30分火・木・金
午後 13時30分〜16時30分月・火・水・木

月曜と水曜の午前、金曜の午後はつながりません。祝日も休みです。来所の相談は予約制です。

県の適応指導教室「てるしの」もあります。県内の小学校・中学校・高校に在籍していて、不登校になっている子が対象です。高校生も入れます。

体験活動や教科の学習、相談などを行います。入るときは、保護者・学校・教育センターなどで方針を話し合って決めます。

市町村の教育支援センターや、那覇市・沖縄市・名護市の窓口は沖縄の通信制高校の「相談先」にまとめています。高校生の通学費支援もそちらに書きました。

注意

注意:この支援は、出席扱いになっていない期間の通学費には使えません。フリースクールに通い始める前に、在籍校と出席扱いの話をしておいてください。

沖縄県のフリースクール通学費支援を受ける前に確かめる4つ。中学生か高校生か、在籍校が出席扱いにしているか、毎月5日の締めに間に合うか、申請する区間を決めたか。まず相談したいなら教育相談ダイヤルの受付曜日を確かめる
沖縄で通学費の支援を受ける前に確かめる4つ。先に学校と出席扱いの話をします。

最初に動く順番

  1. 在籍校に、フリースクールへの通所を出席扱いにできるか聞く
  2. 出席扱いなら、学校に別添1を書いてもらう
  3. 所得の書類をそろえ、毎月5日までに県へ出す。翌月1日から使えます
  4. まず相談したいなら、教育相談ダイヤルへ(098-933-7537)。曜日で受付時間が違います

まとめ

  • 沖縄県はフリースクールに通う中高生のバス・モノレール代を無料にする。利用料の補助ではない
  • 条件は世帯の所得と、在籍校が出席扱いにしていること。小学生は対象外
  • 出席扱いの書類は在籍校が出す。申請は毎月5日締めで翌月1日から
  • 非課税でなくても、年収590万円未満の目安なら月1万5,000円を超える分の補助がある(併用は不可)
  • 障害の有無は条件に入っていない。相談は教育相談ダイヤル、高校生も「てるしの」に入れる
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出典

  • 沖縄県教育委員会「在籍校が出席扱いとするフリースクールへの通学費支援」(2026年9月8日更新)。対象者の要件(所得要件ア〜ウ、在籍校が指導要録上の出席扱いとしフリースクール〈通所区域がない施設に限る〉で恒常的に相談・指導等を受けている中高生)、申請期間(毎月5日まで、翌月1日から)、申請書類、提出先、毎月の利用実績報告
  • 沖縄県「沖縄県バス通学費等支援のご案内(フリースクール)」(詳細版リーフレット)。支援は無料化、他制度で通学費が支弁されている場合は対象外、交付するオキカ・回数券・利用券と対象の事業者、4月26日提出で6月から利用の例、Q&A(土日祝も利用可、申請と異なる会社・区間は運賃が発生、行き帰りは同一区間、乗り継ぎ、家計急変の書類、定年退職は対象外、出席扱いは在籍校によって異なる)
  • 沖縄県「フリースクールに通所する生徒の指導要録上の取扱いについて」(別添1)
  • 沖縄県「沖縄県遠距離等通学費補助金(通学費の一部補助)」(2026年7月9日更新)、同交付要綱(第4条 学校外施設に通学する場合の特例)、令和8年度リーフレット、FAQ。月15,000円を超える部分の補助、所得要件(課税標準額×6%−調整控除額<154,500円、4人世帯で年収目安590万円)、バス通学費支援(無料化)を受けている世帯は対象外、オキカへの現金チャージ利用は対象外、令和8年度の交付申請期間
  • 沖縄県立総合教育センター「教育相談室・適応指導教室『てるしの』」。教育相談専用ダイヤル098-933-7537と受付時間(月・水の午前、金の午後は受付不可)、相談の対象、「てるしの」の入級対象者(県内の小・中学校及び高等学校に在籍し不登校の児童生徒)と活動内容
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杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
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