通信制高校

高校中退は年4万4,571人。理由の1位は進路変更で、そのあとの道は3つあります

杉野 一樹

この記事には広告(PR)が含まれます。

高校をやめるかどうかで迷っている。あるいは、もうやめたあとで、この先をどうするか考えている。

そういう人に向けて、国の統計でわかることを並べます。

先に答えです。高校をやめた人は4万4,571人でした。いちばん多い理由は、進路変更です。

この記事で分かること
  • 中退した人は4万4,571人。在籍者に対する割合は1.4%
  • 理由の1位は進路変更で41.5%。学業不振は6.3%にとどまる
  • 不登校の高校生のうち、中退に至った人は15.6%
  • 中退後の道は、通信制高校への編入、高卒認定、就職の3つ
学校に行かなくなったあとの4つの段階。いま、学び直し、進路、その先。この記事は進路の段階
学校に行かなくなったあとの4つの段階。この記事は「進路」の話です。

先に答え:1年で4万4,571人がやめている

文部科学省が毎年調べています。いちばん新しいのは、2024年度の数字です。

高校を中退した人は4万4,571人でした。

前の年度は4万6,238人だったので、人数は減りました。

在籍している人に対する割合は1.4%です。前の年度は1.5%でした。

学校に70人いれば、そのうち1人ほどがやめている計算になります。

理由:1位は進路変更で41.5%

中退の理由も集計されています。1人につき主な理由を1つ選ぶ形です。

← 横にスクロールできます →

理由 人数 割合
進路変更1万8,505人41.5%
学校生活・学業不適応1万5,618人35.0%
学業不振2,814人6.3%
病気・けが・死亡1,799人4.0%
問題行動等1,506人3.4%
家庭の事情1,306人2.9%
経済的理由549人1.2%

いちばん多いのは進路変更です。別の学校や道に移るために、いまの高校をやめた人です。

学業不振は6.3%で、成績だけが理由という人は多くありません。

経済的理由は1.2%です。国の就学支援金が広がったことも関わっていると考えられます(当サイトの読み)。

不登校から中退に至った人は15.6%

同じ調査で、高校の不登校は6万7,782人です。

このうち中退に至ったのは1万566人でした。

割合にすると15.6%です。原級留置(留年)になった人は4.4%でした。

休みが続いても、8割以上は在籍を続けています。

在籍したまま休んでいる場合の数字と単位の話は、不登校の高校生は6万7,782人に書きました。

中退したあとの道は、3つある

やめたあとに選べる道を並べます。どれも途中で切り替えられます。

← 横にスクロールできます →

道 得られるもの 手続き
通信制高校に編入する高等学校卒業前の学校の単位を引き継げる
高卒認定試験を受ける大学入学資格年2回、科目ごとに受けられる
働く収入と経験学歴は中学校卒業のまま

学歴を「高等学校卒業」にできるのは、高校を卒業する道だけです。高卒認定は学歴を変えるものではありません。

通信制高校に編入する

やめてから入り直すことを編入学と呼びます。前の高校で修得した単位は、引き継げます。

ただし、退学から入学までの空白は在学期間に数えません。締切と時期は通信制高校の転入・編入はいつまで?にまとめました。

在籍したまま移る場合は転入学です。単位の引き継ぎは、学校教育法施行規則の第92条第2項に定めがあります。

通信制に入学した人の57.0%は、中学3年のときに不登校だった人です。中身は通信制高校ってどんな感じ?に書きました。

高卒認定試験を受ける

高卒認定の合格者のうち、54.6%は高校を中退した人です。

年2回あり、合格した科目は次の回に持ち越せます。日程と受験料は高卒認定試験にまとめました。

過去問の場所と難易度は高卒認定の過去問は文部科学省が無料で公開に書いています。

高校で修得した単位があれば、試験科目の免除を受けられます。

ネット×リアルで高卒資格+進路実現!KADOKAWA・ドワンゴが贈る通信制高校【N高等学校】

KADOKAWAとドワンゴが運営する広域通信制です。対象は中学3年生から高校生・高校中退の人。資料を請求しても入学の義務はありません。

履歴書に何と書くか

学校をやめた場合、卒業ではないので「中途退学」と書きます。高卒認定に合格しても、学歴の欄が高校卒業になるわけではありません。

一方、通信制高校を卒業すれば、学歴は「高等学校卒業」です。全日制と同じ扱いになります。

通信制と書く決まりはありません。詳しくは通信制高校と全日制高校の違いに書きました。

書き方の3パターンと求人の数字は、高校中退後の履歴書と就職にまとめています。

やめる前に確かめる4つ

やめる前に確かめる4つ。いま何単位まで取れているか(学年末まで在籍すると1年分が残る)、休学という選択肢があるか(退学も休学も校長の許可が要る)、移る先の入学時期はいつか(私立は毎月、公立は年に1〜2回)、支援金の残りの期間(通信制は48か月まで)
やめる前に確かめる4つ。単位と時期を先に数えると、選び直せます。
  1. いま何単位取れているか(学年末まで在籍すると1年分が残る)
  2. 休学という選択肢があるか(退学も休学も校長の許可が要る)
  3. 移る先の入学時期はいつか(私立は毎月、公立は年に1〜2回)
  4. 支援金の残りの期間(通信制は48か月まで)

やめる手続きの前に読む内容は、通信制高校に留年はある?にまとめています。

辞めた人が後悔しているかを国が聞いた調査は、高校中退してよかった?に書きました。

よくある質問

Q. 中退すると、最終学歴はどうなりますか。

A. 中学校卒業になります。通信制高校を卒業すれば、高等学校卒業になります。

Q. 中退してから大学に行けますか。

A. 行けます。高卒認定に合格するか、高校を卒業すれば受験できます。

Q. やめる理由で多いのは学力の問題ですか。

A. 違います。いちばん多いのは進路変更で41.5%、学業不振は6.3%です。

Q. 不登校が続くと、必ず中退になりますか。

A. なりません。高校の不登校のうち、中退に至った人は15.6%です。

まとめ

  • 2024年度に高校を中退した人は4万4,571人。在籍者に対する割合は1.4%
  • 理由の1位は進路変更で41.5%。学業不振は6.3%、経済的理由は1.2%
  • 高校の不登校のうち、中退に至った人は15.6%
  • 中退後の道は、通信制高校への編入、高卒認定、就職の3つ
  • 学歴を「高等学校卒業」にできるのは、高校を卒業する道だけ

出典

  • 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(令和7年10月29日公表、令和8年1月16日一部修正)。高等学校の中途退学者44,571人・中途退学率1.4%、事由別の内訳(進路変更18,505人41.5%、学校生活・学業不適応15,618人35.0%、学業不振2,814人6.3%ほか)、高等学校の不登校67,782人、そのうち中途退学に至った者10,566人(15.6%)・原級留置2,963人(4.4%)
  • 学校教育法施行規則 第91条(編入学)・第92条第2項(転学は修得した単位に応じて相当学年に転入)
  • 文部科学省「令和7年度第1回高等学校卒業程度認定試験実施結果について」。合格者の最終学歴別内訳(高校中退54.6%)
  • 文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」。入学者のうち中学3年のとき不登校だった人は57.0%
ABOUT ME
杉野 一樹(ペンネーム)
杉野 一樹(ペンネーム)
不登校・進路情報編集者
「みちほどき」運営者。 不登校や学校に行きづらくなった子どもと保護者に向けて、出席扱い、学習支援、フリースクール、通信制高校、高卒認定、進学・就職などの情報を発信しています。 専門家や当事者としてではなく、文部科学省や自治体、学校などが公開する情報を確認し、制度や選択肢をわかりやすく整理することを大切にしています。 「学校に戻る」だけではない、その子に合った次の道を考えるための情報サイトを目指しています。
記事URLをコピーしました