放課後等デイサービスと不登校|学校と連携して支える加算は2024年度に新設。取っている事業所は4.7%、出席扱いと利用料の上限
子どもが学校に行けていない。放課後等デイサービスは、不登校の子の居場所になるのか。出席扱いになるのか。
そういう保護者に向けて、国の資料でわかることを並べます。
先に答えです。放課後等デイサービスには、不登校の子を学校と連携して支える仕組みがあります。2024年度にできました。
ただし、この仕組みを使っている事業所は、まだ4.7%です。
- 不登校の子への支援を評価する加算は、2024年度に新設された
- 要件は、学校との情報共有と家族への相談を、月1回以上ずつ
- この加算を取っている事業所は4.7%
- 授業の時間帯に使えるかは、市町村で扱いが違う
- 利用料は1割負担で、月の上限は世帯の所得で3段階

放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスは、障害のある子のための福祉のサービスです。フリースクールとは、制度が違います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 学校に就学していて、支援が必要と認められた障害のある子 |
| 使う時間 | 授業の終了後、または学校の休業日 |
| 内容 | 生活能力を高める支援、社会との交流の促進など |
| 使い方 | 市区町村の決定を受け、受給者証を持って事業所と契約する |
国の資料に、全国の規模が載っています。
| 項目 | 令和7年12月の実績 |
|---|---|
| 事業所 | 2万4,363か所 |
| 利用している子 | 41万1,553人 |
使えるかどうかを決めるのは、市区町村です。この記事では、障害や医療の判断はしません。窓口は、市区町村の障害福祉の担当課です。
不登校の子への支援:2024年度に加算ができた
国は令和6年度の報酬改定で、「個別サポート加算(Ⅲ)」を新しく作りました。
不登校の状態にある子を、学校や家庭と連携して支える事業所を評価する仕組みです。事業所が受け取る報酬に、1日70単位が加わります。
こども家庭庁は、作った理由をこう説明しています。不登校の子が過去最多となる中で、放課後等デイサービスでも支援が求められている、という内容です。
事業所に求められること
加算の主な要件は、次の4つです。
- 保護者の同意を得る
- 学校と連携して、個別支援計画を作る
- 学校との情報共有を、月に1回以上行う(対面かオンライン)
- 家族への相談援助を、月に1回以上行う(訪問・対面・オンライン)
学校とのやり取りは、要点を記録して学校に共有することになっています。
欠席日数の決まりはない
国の事務連絡は、欠席日数の要件を定めていません。直近の欠席の状況を踏まえて判断する、としています。
対象かどうかは、学校・家庭・事業所の三者の共通理解で決めます。
不登校であることだけでは、加算の対象になりません。学校や家庭との連携が前提です。
受給者証に、あらかじめ印字する必要もありません。この加算のために、保護者が市区町村で別の手続きをする形ではありません(当サイトの読み)。
この加算を取っている事業所は4.7%
国の検討チームの資料に、加算ごとの取得率が載っています。令和7年12月のサービス提供分です。
個別サポート加算(Ⅲ)の取得率は、4.7%でした。
不登校の子を、学校と月1回以上やり取りしながら支える。その体制を届け出て報酬を受けている事業所は、まだ少数です(当サイトの読み)。
加算を取っていない事業所でも、不登校の子を受け入れている所はあります。ただ、学校との連携の中身は、事業所ごとに聞いて確かめる必要があります。
授業の時間帯に使えるか
国の定義では、放課後等デイサービスを使うのは「授業の終了後または休業日」です。
学校に行けていない子が、午前から使えるかどうか。ここは、市町村で扱いが違います。
静岡市は、出席扱いのガイドラインでこの点に触れています。授業の時間帯の支援を個別支援計画に位置づけ、学校と家庭と連携することが条件です。
町田市が公開する一覧には、午前から開いている事業所が載っています。町田市の子が39人通っていました。
住んでいる市区町村でどうなっているかは、障害福祉の担当課に確かめてください。
静岡市の扱いは静岡市のフリースクールと不登校支援に、町田市の一覧は町田市のフリースクールと不登校支援に書きました。
出席扱いになるか
決めるのは、在籍校の校長です。放課後等デイサービスに通えば自動的に出席になる、という仕組みではありません。
静岡市のガイドラインは、授業の時間帯に利用した場合も出席扱いの対象になる、と書いています。施設から学校への報告を受けて、校長が判断します。
学校との情報共有が月1回以上ある事業所なら、学校が様子をつかみやすくなります(当サイトの読み)。
国の考え方と、ほかの自治体のガイドラインは不登校の出席扱いにまとめました。
利用料:1割負担で、月の上限がある
利用料は、原則としてかかった費用の1割です。世帯の所得に応じて、月の上限が決まっています。
| 世帯 | 月の上限 |
|---|---|
| 生活保護・低所得 | 0円 |
| 市町村民税の所得割が28万円未満 | 4,600円 |
| それ以外 | 3万7,200円 |
上限を超えた分は、払う必要がありません。
自治体が独自に負担を軽くしている場合もあります。金額は、受給者証で確かめられます。
フリースクールとの違い
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| 項目 | 放課後等デイサービス | フリースクール |
|---|---|---|
| 制度 | 障害のある子の福祉サービス | 民間の施設。決まった制度はない |
| 使う条件 | 市区町村の決定と受給者証 | 施設と直接契約する |
| 費用 | 1割負担。月の上限あり | 月謝は施設ごと |
| 出席扱い | 校長が判断する | 校長が判断する |
フリースクールの費用には、自治体の助成が出る場合があります。自治体ごとの額と条件は不登校の支援で使える助成金・補助金に並べました。
さいたま市は、市の子が在籍する放課後等デイサービス17か所を、フリースクールと並べて公開しています。埼玉のフリースクールに書きました。
見学のときに聞く4つ

- 不登校の子の支援をしているか(学校と連携する加算の有無)
- 学校とのやり取り(月1回以上が国の要件)
- 使える時間帯(午前からかは市町村で違う)
- 月の上限額(受給者証で確かめる)
よくある質問
Q. 不登校なら、放課後等デイサービスを使えますか。
A. 不登校というだけでは使えません。障害のある子の福祉サービスで、市区町村の決定が要ります。
Q. 放課後等デイサービスに通うと、出席扱いになりますか。
A. 決めるのは在籍校の校長です。自治体のガイドラインで対象と書いている例があります。
Q. 午前中から通えますか。
A. 国の定義は授業の終了後か休業日です。授業の時間帯の扱いは、市区町村に確かめてください。
Q. 利用料はいくらですか。
A. 原則1割負担です。月の上限は、世帯の所得で3段階に分かれます。
まとめ
- 不登校の子を学校と連携して支える加算は、2024年度に新設された
- 要件は、学校との情報共有と家族への相談援助を、月1回以上ずつ
- この加算を取っている事業所は4.7%(令和7年12月)
- 授業の時間帯に使えるか、出席扱いになるかは、市町村と学校で違う
- 利用料は1割負担。月の上限は世帯の所得で3段階
出典
- こども家庭庁支援局障害児支援課 事務連絡「個別サポート加算(Ⅲ)の創設と取扱いについて」(令和6年4月22日)。創設の経緯、対象となる障害児、欠席日数の要件を定めていないこと、受給者証への印字が不要であること、主な算定要件
- こども家庭庁支援局障害児支援課「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)改定事項の概要(抜粋)」(令和6年4月1日)。個別サポート加算(Ⅲ)70単位/日、主な算定要件
- 厚生労働省・こども家庭庁「障害福祉サービス等について」(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム 第55回、令和8年4月28日)。放課後等デイサービスの対象者とサービス内容、事業所数と利用者数(令和7年12月実績)、加算の取得率(令和7年12月サービス提供分)、利用者負担の上限の区分
- 静岡市教育委員会「静岡市不登校児童生徒の指導要録上の出席扱いに関するガイドライン」(令和7年12月)。授業時間帯の放課後等デイサービスの利用と出席扱い
- 町田市「フリースクール等情報一覧【2026年度第1回】」(2026年7月30日現在)

