不登校の子の塾|昼間に通っても出席扱いにはなりにくい。国の目安と自治体の扱い、塾代の目安、目的別の選び方
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子どもが学校に行けていない。昼間に塾に通わせたら、勉強の遅れは取り戻せるのか。出席扱いになるのか。
そういう方に向けて書きます。
先に答えです。昼間に塾に通っても、出席扱いにはなりにくいと考えておいてください。国の目安は「不登校の子への相談・指導が主な目的の施設」で、一般の学習塾は当てはまりにくいからです。
塾は、学力を補う場所として使うのが合っています。出席扱いも大事なら、別の支えと組み合わせます。順に書きます。
- 国のガイドラインの目安は「不登校の子への相談・指導を主な目的としている」施設
- 倉敷市は学習塾を出席扱いにできないと明記。名古屋市は学習塾をフリースクール補助の対象外としている
- 塾代を払っている家庭の年間平均は、公立小学生で約19.3万円、公立中学生で約34.9万円
- 学び直し、高校受験、出席扱いのどれを優先するかで、選ぶ形が変わる
先に答え:塾は「学力の補強」。出席扱いは別に考える
不登校の子の学びの場を、目的で分けるとこうなります。
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| 学びの場 | 主な目的 | 出席扱い |
|---|---|---|
| 学習塾 | 学力を補う、受験対策 | なりにくい |
| フリースクール | 不登校の子の居場所と学び | 要件を満たせばなる |
| 教育支援センター | 自治体の公的な学びと相談の場 | 要件を満たせばなる |
| 家でのICT学習 | 学校と計画を立てて家で学ぶ | 要件を満たせばなる |
出席扱いを決めるのは在籍校の校長です。国の要件は不登校の出席扱いに書きました。
出席扱い:国の目安は「不登校の支援が主な目的」
文部科学省は、民間の施設を見るときの目安を示しています。「民間施設についてのガイドライン(試案)」です。その最初の方に、次の項目があります。
- 不登校の子への相談・指導を行うことを、主な目的としていること
- 営利本位でなく、入会金や授業料が明確で、保護者に知らされていること
ガイドラインに「塾」という言葉はありません。ただ、一般の学習塾は、不登校の支援を主な目的にしていないことが多いです。そのため、この目安に当てはまりにくくなります。
自治体の資料では、塾ははっきり外されている
自治体の資料を見ると、塾の扱いが書かれています。
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| 自治体 | 資料 | 学習塾の扱い |
|---|---|---|
| 倉敷市 | 出欠の取扱い(2025年10月から試行) | 出席扱いにできない(療育施設も同じ) |
| 名古屋市 | フリースクール利用料補助のQ&A | 学習塾や習い事は、原則として補助の対象外 |
倉敷市は、フリースクールに通った日を出席扱いにできるように変えました。それでも、学習塾は「できない」のままです。詳しくは倉敷市の不登校支援に書いています。
名古屋市は、学習塾や習い事を「不登校の支援が主な目的の施設ではない」としています。習い事の例には、パソコン教室やピアノ教室が挙がっています。
家での学習なら、塾の教材でも出席扱いの道がある
一方で、家でICTなどを使って学ぶ場合は、民間の教材でも出席扱いにできる仕組みがあります。
2024年度に、この形で出席扱いになった子は13,261人でした。
条件は、学校と計画を立てて進めることや、学校が様子を把握できることなどです。オンラインの個別指導を使う場合も、始める前に学校に相談しておくと話が進めやすくなります。
塾代の目安:払っている家庭は、公立中学生で年約35万円
文部科学省の「子供の学習費調査」(2023年度)で、学習塾費を払った家庭の年間平均を見ます。
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| 学年 | 塾代が0円の家庭 | 払った家庭の年間平均 |
|---|---|---|
| 公立小学校 | 61.0% | 約19.3万円 |
| 私立小学校 | 28.1% | 約36.1万円 |
| 公立中学校 | 34.0% | 約34.9万円 |
| 私立中学校 | 48.8% | 約32.8万円 |
調査の学習塾費には、授業料のほか、入会金、講習会費、教材費、模試代、交通費も入っています。不登校の子に限った調査ではないので、目安として見てください。
目的別の選び方
学び直しなら:前の学年に戻れる個別指導
休んでいる間の内容でつまずいている場合は、一人ひとりの今の学力から始める個別指導が合います。集団の授業は学年の内容で進むので、戻る場所が決まっていない子には合いにくいです。
体験や説明会では、「どの学年の内容から始められるか」を聞いてください。勉強をどこから始めるかは不登校の中学生の勉強に書きました。
高校受験なら:欠席の扱いを先に確かめる
高校受験のための塾を考えるなら、住んでいる都道府県の入試で、欠席がどう扱われるかを先に確かめます。調査書や自己申告書の扱いは、県ごとに違います。
詳しくは不登校でも高校受験はできる?に書きました。
通える教室が近くにない場合は、オンラインの塾も候補になります。
出席扱いも大事なら:フリースクールやオンラインの居場所
学力だけでなく、出席扱いや居場所も大事なら、不登校の支援を目的にしたフリースクールが候補になります。自治体の補助がある地域もあります。
家から出にくい場合は、オンラインのフリースクールもあります。費用や補助は不登校のフリースクールにまとめました。
家に来てもらうなら:家庭教師
家から出られない時期は、家庭教師やオンラインの家庭教師も使えます。契約で損をしない見方は不登校の家庭教師に書きました。
昼間の塾を探すときに聞く4つ
- 昼の時間帯に、教室が開いているか
- どの学年の内容から始められるか
- 学校に、学習の様子を伝える書類を出してもらえるか(出席扱いや成績の相談に使う)
- 授業料のほかに、入会金・教材費・講習会費がいくらか
- 出席扱いは、在籍校の校長が個別に判断します。塾でも、学校に相談して判断してもらうことはできます
- 塾代は、不登校に限らない全国の家庭の調査です

まとめ
- 昼間に塾に通っても、出席扱いにはなりにくい。国の目安は「不登校の支援が主な目的の施設」
- 倉敷市は学習塾を出席扱いにできないと明記、名古屋市は学習塾をフリースクール補助の対象外にしている
- 家でのICT学習なら、民間の教材でも出席扱いの道がある。始める前に学校と相談する
- 塾代を払う家庭の年間平均は、公立小学生で約19.3万円、公立中学生で約34.9万円
- 学び直しは個別指導、高校受験は県の欠席の扱いを先に、出席扱いも大事ならフリースクール
出典
- 文部科学省「民間施設についてのガイドライン(試案)」(「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日に添付)。実施主体、事業運営の在り方(不登校児童生徒に対する相談・指導を行うことを主たる目的としていること、料金の明確化)
- 倉敷市教育委員会「倉敷市立小学校・中学校・特別支援学校(小学部・中学部)における不登校児童生徒の指導要録上の出欠の取扱い及び成績評価(試行)について」(学習塾や療育施設の扱い)
- 名古屋市「〈不登校児童生徒支援〉名古屋市フリースクール等利用料補助金ポータルサイト」Q&A(習い事や学習塾の扱い)
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(自宅におけるICT等を活用した学習活動を出席扱いとした児童生徒数)
- 文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」結果の概要(2026年1月16日差替)。小学校・中学校の学習塾費の金額分布(0円の割合)と支出者のみの平均額、学習塾費に含まれる経費

