不登校の「支援」は5つの層。使っている人数の多い順に並べた地図(保護者向け)
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子どもが学校に行かなくなって、「不登校 支援」と検索した。出てきたのは、地元の窓口と民間の相談機関で、どれが何なのか分からない。そこから始める方に向けて書きます。
先に答えです。公的な支援は5つの層に分かれています。上の層ほど、使っている人が多いです。
探す順番は、無料で学校を通して使えるものからです。下の層に行く前に、上の3つを確かめます。
- 支援の5層。学校の中、学校の外の公的な場、家から、学校を変える、民間
- 2024年度に使った人数。学校の中15万4,794人、教育支援センター3万2,240人、民間1万8,566人、自宅ICTの出席扱い1万3,261人
- 誰からも相談・指導を受けていない子は1万4,965人。その入口も書いた

先に答え:支援は5層。探す順番は、無料で学校経由のものから
不登校の子への支援は、法律と国の計画で形が決まっています。教育機会確保法と、COCOLOプランです。
休み始めた日にできることは、学校に行きたくないと思ったらにまとめました。この記事では、それを5つの層に分けます。
- 学校の中:担任、スクールカウンセラー、校内の別室(校内教育支援センター)
- 学校の外の公的な場:自治体の教育支援センター
- 家から:家での学習を出席扱いや成績に反映してもらう。自治体のオンライン授業
- 学校を変える:学びの多様化学校
- 民間:フリースクールと、自治体の補助
上の3つは無料で、学校を通して使えます。下の2つは、通える場所にあるか、費用と補助がどうかで決まります。
順番は「確かめる順」で、「通う順」ではありません。上の層で止まる必要はなく、同時に聞いてかまいません。
5つの層と、使っている人数
文部科学省の2024年度の調査から、層ごとに使っている人数を並べます。
不登校の小中学生は、35万3,970人です。
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| 層 | 中身 | 使った人数(2024年度) |
|---|---|---|
| 1 学校の中 | 養護教諭、スクールカウンセラー、相談員、校内教育支援センター | 15万4,794人 |
| 2 学校の外の公的な場 | 教育支援センター(全国1,873か所) | 3万2,240人 |
| 3 家から | 自宅のICT学習の出席扱い | 1万3,261人 |
| 4 学校を変える | 学びの多様化学校(84校) | ― |
| 5 民間 | フリースクール、民間団体・施設 | 1万8,566人 |
費用と、最初に声をかける相手は次のとおりです。
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| 層 | 費用 | 入口 |
|---|---|---|
| 1 学校の中 | 無料 | 担任 |
| 2 学校の外の公的な場 | 無料 | 学校か教育委員会 |
| 3 家から | 教材費 | 担任と校長 |
| 4 学校を変える | 公立は無料 | 教育委員会 |
| 5 民間 | 月4万円前後 | 施設に直接。補助は自治体 |
学校の中で相談・指導を受けた人が、いちばん多いです。教育支援センターはその5分の1、民間はさらに少ないです。
数字は重複があります。学校の中と外の両方を使っている子もいます。
層1 学校の中:担任、スクールカウンセラー、校内の別室
最初の層は、いま在籍している学校の中にあります。担任、養護教諭、スクールカウンセラー、そして「校内教育支援センター」と呼ばれる別室です。
スクールカウンセラーは、すべての公立小中学校に配置する方針です。スクールソーシャルワーカーは、すべての中学校区に置きます。
どちらも基本の配置は週3〜4時間です。配置の中身は不登校支援の仕事と資格にまとめました。
校内教育支援センターは、公立小中学校の58.7%にあります。
設置率と成績の扱いは別室登校は公立小中の58.7%に部屋があるにまとめました。
教室に入れない子が、校内の別室で過ごしたり勉強したりする場所です。
国の調査では、校内教育支援センターを使った子の19.5%が教室に戻りました。48.6%は状態が改善しています。
入口は担任です。「別室はあるか」「スクールカウンセラーと話せるか」の2つを聞けば、この層は使えます。
層2 学校の外の公的な場:教育支援センター
学校に行けないときの、公的な居場所です。自治体の教育委員会が置いていて、全国に1,873か所あります。
使っている子は、不登校の子のおよそ1割です。
無料で、通うと出席扱いになる基本のルートです。
申し込みは学校か教育委員会を通します。名前は自治体で違い、「適応指導教室」「ふれあい教室」「くすのき教室」などと呼ばれます。
見つけ方と、最初の電話で聞くことは不登校の「支援センター」はどこ?に書きました。
層3 家から:家での学習を出席扱いと成績に
家から出られない時期でも、学習を続ければ学校に反映してもらえます。2つあります。
1つは、自宅でのICT学習を出席扱いにする仕組みです。人数は、上の表のとおりです。
要件は学校との連携、計画的な教材、対面の指導などで、決めるのは校長です。
もう1つは、家や学校外での学習の成果を、成績に反映する仕組みです。
こちらは8万1,467人で、出席扱いより多い人が使っています。
自治体が不登校の子向けのオンライン授業を配信している県もあります。千葉県の「エデュオプちば」などです。お住まいの教育委員会に「不登校向けのオンライン授業はあるか」と聞いてください。
要件は不登校の「出席扱い」に、家での進め方は不登校の中学生の勉強は何から?に書きました。
層4 学校を変える:学びの多様化学校
不登校の子のために、特別な教育課程を組める学校があります。「学びの多様化学校」で、以前は不登校特例校と呼ばれました。
開校が続き、全国で84校になりました。
国は2027年度までに、すべての都道府県と指定都市に置く目標を出しています。
公立なら費用は通常の公立学校と同じです。ただ、まだ数が少なく、通える範囲にあるかで決まります。入口は教育委員会です。
層5 民間:フリースクールと、自治体の補助
民間団体や民間施設で相談・指導を受けた子は、不登校の子の5.2%です。
費用がかかります。東京都の調査では、フリースクールの月額の中央値は3万8,000円でした。
補助は自治体で違います。都道府県の制度がある地域も、市区町村だけの地域も、制度がない地域もあります。
たとえば東京都の補助は、月2万円です。
「不登校 支援 助成金」で探している方は、この層の話です。お住まいの自治体名と「フリースクール 補助」で検索するか、教育委員会に聞いてください。
出席扱いになるかは施設ではなく学校が決めます。費用、補助、出席扱いの要件は不登校のフリースクールに書きました。
保護者向けの集まり(親の会)の探し方は不登校の親の会はどこにある?にまとめています。
学習支援とNPO:国の「子どもの学習・生活支援事業」
「不登校 学習 支援」で探すと、民間の教室が多く出てきます。その前に知っておきたい、国の事業があります。
厚生労働省の「子どもの学習・生活支援事業」です。生活困窮者自立支援法にもとづき、自治体が行います。
対象は、生活が苦しい家庭の子ども。基準は自治体が決める
国のガイドラインでは、対象は生活困窮世帯の子どもと、その保護者です。所得の基準などに国の決まりはなく、自治体が決めます。
ガイドラインが紹介する自治体向けの調査では、対象世帯の9割半ばが「生活保護受給世帯」でした。不登校やひきこもりを対象に加えている自治体もあると書かれています。
学習支援を受けているのは、中学生が57.6%で最も多い答えでした。小学生と高校生世代も対象になっています。
実施しているのは、自治体の3分の2。運営はNPOが最も多い
厚生労働省は、自治体ごとの実施状況と委託先の一覧を公開しています(2025年6月時点)。当サイトで数えると、次のとおりです。
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 一覧に載っている自治体 | 858 |
| 実施している自治体 | 564 |
| 実施していない自治体 | 294 |
実施している自治体の多くは、運営を外部に委託しています。委託先の種類は、次のとおりでした。
| 委託先の種類 | 割合 |
|---|---|
| NPO法人 | 24.3% |
| 株式会社 | 21.0% |
| 社会福祉協議会 | 19.5% |
| 社団法人・財団法人 | 11.7% |
| そのほか | 23.6% |
「不登校 支援 NPO」で探している方は、この事業の委託先が近道になることがあります。自治体の生活困窮者の相談窓口か、福祉の担当課に「子どもの学習支援はありますか」と聞いてください。
家での勉強の進め方は、不登校の中学生の勉強は何から?にまとめました。
ひきこもりが長くなってきたら:ひきこもり地域支援センター
学校を卒業する年齢が近づいたり、家から出ない時期が長くなったりしたときの窓口もあります。
厚生労働省の「ひきこもり地域支援センター」は、ひきこもりに特化した専門の相談窓口です。
全ての都道府県と指定都市の、67自治体に置かれています。
身近な市町村にも、窓口が広がっています。
| 事業 | 実施している自治体(2025年度) |
|---|---|
| 市町村のひきこもり地域支援センター | 47 |
| ひきこもり支援ステーション事業 | 129 |
| ひきこもりサポート事業 | 164 |
センターには、社会福祉士や公認心理師などの資格を持つコーディネーターがいると案内されています。小中学生のうちは学校と教育委員会、それより先はこのセンターと覚えておくと、切れ目なく相談できます。
誰からも受けていない子が1万4,965人:この層の入口
支援を「受けていない」側の数字も、同じ調査にあります。
学校内外の専門的な相談・指導を受けていない子は、13万5,724人です。
ただし、そのうち約9割は、担任から毎週の連絡を受けています。
担任からの連絡もない子は、1万4,965人です。
そのうち8,258人は、90日以上休んでいます。
この層に届く入口は、学校の外にあります。自治体の教育相談窓口と、24時間子供SOSダイヤルです。こども家庭庁も、首長部局で「切れ目のない支援」の事業を始めています。
学校と連絡が途切れているなら、教育委員会の相談窓口に親が電話するところから始めてください。窓口は都道府県別の記事に書いています。
高校生の支援は、別の形
ここまでは小中学生の話です。高校の不登校は、6万7,782人です。
義務教育ではないので、出席扱いの仕組みが違います。
高校生の選択肢は3つです。いまの高校に籍を置いたまま続ける、通信制に転入する、高卒認定を取る、です。
通信制高校への転入、通信制高校から大学へに書きました。中学3年生の受験は不登校でも高校受験はできる?です。

注意:「不登校 支援」の検索結果には、民間のカウンセリング機関が上位に出ます。有料の相談に行く前に、無料で学校経由の3つの層を確かめてください。民間を使うなら、自治体の補助と出席扱いの要件を先に聞きます。
まとめ
- 不登校の支援は5層。学校の中、教育支援センター、家からの出席扱い、学びの多様化学校、民間
- 使っている人数は上の層ほど多い。無料で学校経由の3つから確かめる。同時に聞いてよい
- 誰からも相談・指導を受けていない子は4.2%。学校と途切れているなら、教育委員会の相談窓口に親が電話する
- 生活が苦しい家庭には、国の「子どもの学習・生活支援事業」がある。実施は自治体の3分の2で、運営はNPO法人が最も多い
- 家から出ない時期が長くなったら、ひきこもり地域支援センター(全都道府県・指定都市)にも相談できる
出典
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果の概要(2025年10月29日公表)。不登校35万3,970人、学校内外で専門的な相談・指導を受けた21万8,246人(61.7%)、学校内15万4,794人、学校外12万1,375人、うち教育支援センター3万2,240人、民間団体・施設1万8,566人、受けていない13万5,724人、うち担任等から週1回以上12万759人、学校外機関の出席扱い4万2,978人、自宅ICTの出席扱い1万3,261人、成績反映8万1,467人、高校の不登校6万7,782人。「担任からの連絡もない1万4,965人」はこの記事で差し引いた
- 文部科学省「COCOLOプランの進捗状況」(令和7年11月、不登校対策推進本部 第5回 資料3・参考資料1・参考資料2)。教育支援センター1,873か所(令和6年度)、校内教育支援センター15,874校(令和7年6月、設置率58.7%/小学校8,841校49.1%・中学校7,033校77.5%)、学びの多様化学校59校
- 文部科学省 教育課程部会資料(2025年10月)。校内教育支援センターの利用者のうち19.5%が学級復帰・48.6%が改善
- 文部科学省 令和8年度概算要求(同調査概要 p.42)。スクールカウンセラーの全公立小中学校配置、スクールソーシャルワーカーの全中学校区配置、COCOLOプラン関連事業
- 文部科学省「学びの多様化学校」設置状況(2026年3月26日発表、報道による)。2026年4月に84校、300校と全都道府県・指定都市への設置目標
- こども家庭庁「不登校対策」。地域における不登校のこどもへの切れ目ない支援事業
- 東京都「フリースクール等に通う不登校児童・生徒支援調査研究事業」報告(2024年8月)。月額中央値3万8,000円
- 厚生労働省「子どもの学習・生活支援事業に関するガイドライン」(別紙、令和6年度 社会福祉推進事業の調査研究をもとに作成)。対象は生活困窮世帯の子どもと保護者、対象世帯(生活保護受給世帯が9割半ば)、不登校・ひきこもり等を対象に加える自治体、学習支援の対象年齢(中学生57.6%・小学生29.3%・高校生世代12.7%)
- 厚生労働省「子どもの学習・生活支援事業の実施状況・委託先一覧」(令和7年6月時点)。実施有無と委託先区分。自治体数・委託先の種類の割合は当サイトで集計
- 厚生労働省「ひきこもり支援に関する取組」。ひきこもり地域支援センター(平成30年4月までに全67自治体、市町村設置は令和7年度47自治体)、ひきこもり支援ステーション事業129自治体、ひきこもりサポート事業164自治体

